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島根原発2号機、6月にも「合格」 原子力規制委、実質審議終える

2021/4/30 23:01

再稼働に向けた審査の実質的な審議を終えた島根原発2号機(手前左)。右隣は廃炉作業中の1号機、奥は建設中の3号機(撮影・高橋洋史)

 原子力規制委員会は30日、中国電力島根原発2号機(松江市)の再稼働に向けた審査のまとめ会合を開き、実質的な審議を終えた。安全対策をまとめた審査書案作りが本格化し、6月にも規制委が了承して事実上の合格となる見通し。今秋に正式合格となる可能性がある。中電が2013年12月に申請した審査は7年4カ月で大きな節目を迎えた。

 中電は再稼働の時期を安全対策工事が完了する21年度以降と見込み、新たな3号機を含め25年度までの稼働を目指す。ただ合格後は工事計画の認可や地元同意を得る手続きが必要で、明確な時期は見通せない。県庁所在地にある全国唯一の原発で30キロ圏内の人口が約46万人に上り、自治体の避難計画の実効性も課題だ。

 この日、183回目の審査会合で、中電は地震・津波分野の審査内容をまとめた資料の修正点などを説明し了承された。設計方針の審査申請書に規制委の指摘を反映させた補正書を近く提出する。規制委の事務局の原子力規制庁は、補正書や一連の審議内容を検討し審査書案を作る。事実上の合格後、規制委は一般の意見公募などを経て審査書を決定し、正式に合格する。

 審査は耐震設計の目安となる地震の揺れ「基準地震動」の議論が長引いた。中電は原発近くの宍道断層の評価を22キロから39キロに見直し、基準地震動が確定したのは18年2月。数値は申請時の600ガル(ガルは加速度の単位)から820ガルに上がった。

 他にも中電は最新の知見や自然現象の不確かさを考慮。火山灰の厚さの想定を最大56センチと申請時の28倍に増やし、津波の最大の大きさ「基準津波」は11・6メートルと2・1メートル上げた。島根原発全体の安全対策費は約6千億円と申請時の1千億円以上から大幅に膨らんだ。

 東京電力福島第1原発の事故を踏まえた新基準に基づく審査には9原発16基が正式に合格し、再稼働したのは加圧水型の5原発9基。島根2号機は福島第1と同じ沸騰水型だ。このタイプは東電柏崎刈羽6、7号機(新潟県)と日本原子力発電東海第2(茨城県)東北電力女川2号機(宮城県)が正式に合格したが、全て再稼働していない。(境信重)


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