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点字で文通、休校の子癒やす 特別支援学校教員目指す広島大生(2020年5月6日掲載)

2020/5/6 20:59
視覚障害者の子どもに点字のメッセージを考える広島大生=3月(氏間准教授提供)

視覚障害者の子どもに点字のメッセージを考える広島大生=3月(氏間准教授提供)

 新型コロナウイルスの感染が拡大する中、特別支援学校の教員を目指す広島大(東広島市)の学生が、視覚障害がある子どもと点字で文通をする取り組みを始めた。情報へのアクセスや学習環境の確保に苦労しがちである視覚障害の児童生徒は、一斉休校により特に学校や友だちとのつながりが薄れ、孤立も懸念されるという。学生は「少しでも心の癒やしになりたい」と願う。

 取り組むのは、氏間和仁准教授(特別支援教育学)の研究室で学ぶ学部生と大学院生の14人。交流のある子どもにウェブで呼び掛け、希望があった石川、神奈川、静岡県など県外の子ども6人と、3月中旬から点字郵便で手紙を交換している。最初は集まって文面を考えていたが大学への入構が厳しくなり、今は自宅で返事を書いている。

 文通相手の一人、石川県立盲学校(金沢市)小学部4年の柴田理央さん(9)からは「私はピアノを習っています」「どうやったら文章問題が得意になりますか」などのメッセージが届き、音楽や勉強法についてやりとりする。学生側は立体的なシールを花の形にして返信に貼るなど、楽しんでもらう工夫も凝らす。

 理央さんの母久子さん(49)は「娘は突然の休校を受け止めきれない様子だったが、今は『お姉ちゃんが家に遊びに来たみたい』と、ずっと返事を待っている」と喜ぶ。理央さんは「いつか会いに行く」と話し、石川から広島までの地図を触るなどして終息時期を待っているという。

 大学院生の今津麻衣さん(23)は「学校で友だちに会えない分、趣味などを気軽に話してほしい。点字で文章を書く機会は少なく、私たちも勉強になる」と手応えを語る。

 氏間准教授は「広範囲から通学する特支学校では、近所に学友がいない子も多く、孤立が心配だ。年齢が近い学生とつながり、日常に楽しみを一つ加えてほしい」と話す。文通の希望者は氏間准教授にメールで問い合わせる。アドレスはuji―office@hiroshima―u.ac.jp(長久豪佑) 

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