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県民や事業者へ幅広い行動制限要請 広島県集中対策

2021/5/7 23:03

 広島県は8日から6月1日までの新型コロナウイルスの集中対策で、人と人との接触機会を減らすため、幅広い行動制限を県民や事業者に求める。酒を出す飲食店への営業時間の短縮要請では、対象範囲を広島市中区の流川・薬研堀地区に絞り、売上高やPCR検査の受検の有無に応じて協力金を支給する。広島、福山両市ではスポーツジムや映画館に時短を働き掛けるほか、県全域でイベントの入場人数の上限を5千人に設定する。テレワークの推進などによる出勤者の7割削減も促している。

 ■飲食店 PCR受検で協力金算定

 県は歓楽街の広島市中区の流川・薬研堀地区に絞って、5月12日から6月1日まで、酒を出す飲食店に営業時間を午前5時〜午後8時、酒の提供を午前11時〜午後7時の間に短縮するよう要請する。全期間を通じて時短や休業をすれば、協力金を支給する。

 対象地区に飲食店は3300店ある。湯崎英彦知事は7日の記者会見で「最近の感染状況で、飲食の関連の発生がこの地区にかなり集中している」と説明。対象外の周辺店舗に客が流れる可能性については「広げるときりがない。どこかで線を引かないといけない」と話し、感染対策を各店で徹底するよう求めた。

 協力金は売上高に加え、全従業員が6月1日までにPCR検査を受けたかどうかで金額に差をつける。県独自の運用となる。

 1店舗当たりの支給金額は、中小企業の時短で、PCR検査の「受検有り」なら42万〜126万円、「受検無し」なら31万5千〜94万5千円と設定。大企業の時短では、受検有りなら最大315万円、受検無しなら最大210万円とした。休業の最大額は中小企業で157万5千円、大企業で420万円となる。

 県によると、申請は要請期間終了後の6月2日から受け付ける。地区店舗のうち2200件の申請を見込み、事業費30億1400万円を盛り込んだ本年度補正予算を専決処分した。

 県はまた、これらとは別に新型コロナ対策の費用を確保するため、本年度補正予算案を編成する。県議会は今月14、15日に臨時会を開いて審議する見通しだ。

 ■施設 時短働き掛け/イベント 収容上限5000人

 県は8日から、広島市と福山市にある人が集まる施設や店舗に対して、営業時間を午前5時〜午後8時の範囲内に短縮するよう働き掛ける。

 スポーツジムなどの運動施設やパチンコ店などの遊技場、映画館、図書館、千平方メートル超の物品販売店(生活必需品を除く)などを対象とする。うち、映画館や百貨店など大規模な集客施設には、混雑を防ぐための入場整理の徹底を呼び掛ける。これらの施設や店舗には、働き掛けに応じても協力金は支給しない。

 イベントは、県内全域で12日以降、収容人数の上限を5千人とし、無観客の場合を除いて午後8時までに短縮するよう働き掛ける。

 収容人数は、クラシックコンサート、演劇など歓声や声援が想定されないイベントは定員の100%までとする。スポーツなど歓声が出るイベントは定員の50%とし、5千人と比べて少ない方の人数を上限とする。こうした制限は、11日までにチケットを販売した場合は対象としない。

 また県は感染力が強いとされる変異株の流行を踏まえて、イベントの主催者に、マスクの常時着用の呼び掛け、消毒や十分な換気の徹底を求めている。

 ■外出自粛 出勤者7割減

 県は集中対策の期間中、人出の5割減と、接触機会の8割減を目指す。県民には、日常生活に必要な買い物を含めて外出機会と時間を半分にするよう求める。午後8時以降はさらに減らすよう求める。通学や医療機関の受診、自宅近くの屋外での運動は制限しない。

 事業者には、事務所や事業所ごとに出勤者の7割削減を目標にしてもらう。テレワークのできない職場は、勤務場所を分散させて室内の人数を7割減らすよう促す。自転車での通勤や時差出勤の活用も勧める。

 広島市や福山市との行き来、緊急事態宣言や「まん延防止等重点措置」の対象地域との往来は、最大限の自粛を促す。都道府県が住民に不要不急の外出自粛を呼び掛けているなど、感染拡大地域との行き来は慎重な判断を求める。

 県有施設は原則、休館する。頼山陽史跡資料館(広島市中区)歴史博物館(福山市)歴史民俗資料館(三次市)は8日〜6月1日など、期間は各施設で異なる。(宮野史康、赤江裕紀)


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