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島根県立校が分散登校開始 コロナ感染予防と学習機会確保へ(2020年5月18日掲載)

2020/5/18 22:59
1席ずつ間隔を空けて座り、授業を受ける浜田高の生徒

1席ずつ間隔を空けて座り、授業を受ける浜田高の生徒

 新型コロナウイルスの感染拡大で臨時休校を続ける島根県立学校は18日、松江市内などの学校を除き「分散登校」を始めた。曜日や学年別に登校日を設けるなどして教室内の「3密」を避けつつ、学習機会の確保につなげる。国の緊急事態宣言の解除で1週間前倒しとなった、25日の再開に向けても準備を進める。休校中には、オンラインで学校と各家庭を結ぶ学習の試行も広がった。

▽浜田高は2日に1回 クラス分割、席の間隔空け授業

 浜田市の浜田高(全校生徒580人)では各クラスを出席番号の前半と後半に分け、生徒は2日に1回のペースで登校する。この日は、換気のため教室の窓や扉を開けっぱなしに。生徒は1席ずつ間隔を空けて座って授業に臨んだ。当面の間、普段は友人同士で集まって食べることもあるという昼食も、授業と同じ形で全員前を向いて食べる。

 「学校から消えていた『音』が戻った」と熊谷修山校長。今後の課題として、授業の遅れや部活の大会中止に伴う生徒のケア、夏の暑い時期にクーラーの利用と換気をどう両立させるかなどを挙げた。

 同校は21日まで生徒の半分ずつの登校とし、22日は全員登校で午前中だけの授業とする。9月入学への移行も取り沙汰される中、3年遠藤拓海さん(17)は「今後の学校生活はどうなるんだろうかと思う。不規則な日程が続くが、生活リズムは安定させたい」と話していた。

 分散登校は松江市や一部の学校を除く県立学校で開始。浜田高のパターンのほか、津和野高(津和野町)や出雲高(出雲市)など、進学や就職を控える3年生は毎日通い、1、2年生は2日に1回の登校とする方法を取る学校もある。(下高充生)

▽松江東高などオンライン試行 質問受け付け

 感染者が相次ぎ分散登校の開始が25日にずれ込む松江市内の松江東高では、休校中の課題への質問をオンラインで受け付ける試みを始めた。4月中旬から臨時休校が続く中、生徒たちの不安の声に応えた。

 5月14、15日、ビデオ会議アプリ「Zoom(ズーム)」を使い、学年ごとに1日3〜5教科の時間を設けた。全校生徒約600人のうち希望する1〜30人がそれぞれ参加し、音声やチャットで質問。教員はタブレット端末に黒板やプリントを映しながら、生徒とやりとりした。

 野々村卓校長は「今後の教育へのICT(情報通信技術)活用に向けても、教員に姿勢を持ってもらういい機会になった」。ただ十分な通信環境がない家庭もあるとし、「平等性が保てず、本格的なオンライン授業は当面難しい」と話す。

 県内では休校中、飯南高(飯南町)でも教員が撮影した授業動画の配信を開始。隠岐島前高(海士町)や吉賀高(吉賀町)などでオンライン学習の試行が進む。県教委教育指導課の多々納雄二課長は「流行の第2波に備えても準備は必須」と強調。環境整備の検討を急いでいるとした。(三宅瞳) 

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  • 即席で作った台にタブレットを固定して手元の教材を映す教員

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