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広島市の医療「危機にひんしている」 医師会、若者の対応訴え

2021/5/15 23:03

感染者の急増を受けて記者会見する内藤主任部長(左)、佐々木会長(中)、松浦副会長

 新型コロナウイルス感染者の急増で、広島市医師会は15日、緊急の記者会見を開き、「市の救急医療体制が危機にひんしている」と訴えた。入院ベッド(病床)の不足などで必要な治療が行き届かない医療崩壊を避けるため、特に感染者が増えている若者に、行動を変えるよう強く求めた。

 西区の広島医師会館で、佐々木博会長が「救急現場やコロナ専用病床は逼迫(ひっぱく)し、通常の病床を減らさざるを得ない。救急患者を受け入れる余裕はなくなっている」と強調した。

 松浦求樹副会長は、入院も宿泊療養もしていない感染者が市内で548人(14日夜時点)いると指摘した。「第3波より若い患者が多く、重症化しているケースも多い。周囲の人を守るためにも、自分の行動を考えてほしい」と訴えた。

 広島市民病院(中区)の救急科の内藤博司主任部長は、23床のコロナ病床はほぼ満床状態だと報告。「重症患者についても、命の選別をせざるを得ない状況の一歩手前に来ている」と危機感をあらわにした。

 現在は救命救急センターのベッド数を減らし、一部の手術を先送りしているという。「これ以上コロナ患者への対応を迫られれば、他の患者に犠牲を強いる場面が増える」と見通した。

 市医師会によると今月3〜9日、発熱などの症状で新型コロナに感染の疑いがあるとして医療機関に4回以上受け入れを照会し、救急隊の現場到着から搬送開始までに30分以上かかった事例は、前年同期と比べて2・1倍に増えたという。(久保田剛) 


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