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緊急事態宣言初日の広島、休業や時短営業で人通り減少 観光地はため息

2021/5/16 22:36

緊急事態宣言期間に入り、買い物客が減った本通り商店街=16日午後1時50分、広島市中区(撮影・藤井康正)

 16日から新型コロナウイルス対応の緊急事態宣言期間に入った広島県では、酒類やカラオケを提供する飲食店などで休業や時短営業が始まった。初日は日曜だったが、雨の影響も相まって広島市中心部では人通りが減少。観光地も閑散とするなど、県全体を対象にした宣言の効果が表れた。

 ◆広島市

 広島市中区の本通り商店街ではカラオケ店が閉まった。友人に会いに来た呉市の40代のパート女性は「いつもより人が少ない。普段は行くカラオケも今日は行かない」。東広島市の30代の主婦は「子ども服も見たいが、感染が心配なので家族の用事が終わったら帰る」と残念そうに語った。

 中区新天地のビルにお好み焼き店23店が入る「お好み村」はこの日から一斉休業。酒を出さない飲食店も時短を求められる中、本通り商店街や周辺で開いていた店も午後8時前に閉店準備を始め、8時を過ぎると次々と明かりが消えた。

 宣言の対象は繁華街以外に広がる。中区土橋町の居酒屋「大衆酒場 笑喜知(しょうきち)」も休業に入り、店主の中野浩行さん(59)は残った生ビールの処分などに追われた。「もっと早く手を打ってほしかった。経営は厳しい。この期間で何とか食い止めないと」

 NTTドコモの分析では、本通り商店街を含む中区紙屋町の16日午後3時の人出は前日の土曜より21・3%減った。感染拡大前の昨年1、2月の休日平均と比べると47・2%減と半減した。1週間前の日曜は同じ比較で29・7%減だったが、減り幅が広がった。

 一方、飲食店が酒の提供を控えた影響で食品スーパーは酒の販売が伸びた。ゆめマート二葉の里(東区)ではビールなどをケースで買う客の姿が目立ち、15日の酒類販売はいつもの3割増だったという。

 ◆福山市

 県内で広島市に次いで人口が多い福山市。中心部の福山元町通商店街では10店近くが休業した。同商店街振興組合の佐藤明久理事長(71)は「厳しい状況を感じた店主が多いようだ」と話した。

 政府による2日前の突然の宣言決定に混乱した店もあったという。市内の飲食店が加盟する福山料飲組合の豊田健路理事長(64)は「テークアウトにしようにも周知ができず、休業した店もある」と明かす。「2週間で本当に終わるのか。協力金の額がはっきりしないのも不安」とこぼした。

 ◆尾道市

 観光客に人気の尾道市。尾道本通り商店街の飲食店には休業を知らせる張り紙があった。16日から休業した尾道ラーメン店「くいしん坊千両」の金山香織店長(50)は「人通りが少ないと難しい」。若者に人気の複合商業施設「ONOMICHI U2」のレストランも酒類の提供をやめて席数を絞った。運営会社の広報担当の黒田宵子さん(35)は「できる限りのサービスはしたいが、観光のまちには厳しい状況」と話した。

 ◆廿日市市

 世界遺産の島・宮島でも観光客の姿はまばら。厳島神社に通じる宮島表参道商店街では、宣言期間中の臨時休業を決めた飲食店や土産物店もあった。もみじまんじゅう製造販売のミヤトヨ本店の宮郷圭一郎社長(52)は「雨もあって来店客は普段の1、2割。材料も仕入れており、休業補償も出ないので営業を続けるしかない」とため息をついた。

 ◆呉市

 コロナ禍前の休日は1日約3千〜4500人が訪れた呉市の大和ミュージアムの来館者は467人だった。18日から6月1日まで臨時休館する。上元新一郎事務局長(53)は「残念だが仕方ない。2週間で再開できると信じ、この期間にしかできないことを考えたい」と前を向いた。

 ◆三次市

 三次市の広島三次ワイナリーでも駐車場は空きが目立った。隣接するみよし運動公園の大型遊具施設も16日から閉鎖された。普段の休日は家族連れでにぎわう一帯は静かだった。日帰り客の利用が多い入浴施設、君田温泉森の泉を運営する第三セクターの反田博美社長(66)は「広島都市圏からのリピーターも多い。外出自粛の打撃は大きい」と表情を曇らせた。 


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  • 店の入り口に休業を知らせる張り紙をする「大衆酒場 笑喜知」の中野さん

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