地域ニュース

SNSで淫行や買春の犯罪被害最多 18歳未満63人、20年の広島県内

2021/5/23 23:00

 会員制交流サイト(SNS)でのやりとりを通じ、広島県内で2020年に淫行や児童買春などの犯罪被害に遭った18歳未満は63人に上り、記録が残る16年以降で最多となったことが県警のまとめで分かった。前年より10人増で、新型コロナウイルス感染拡大に伴う休校など、子どもを取り巻く環境変化も一因とみられる。12歳以下の割合が1割を超え、低年齢化も深刻となっている。中国地方の他県でも被害は相次いでおり、各県警は不適切な書き込みを調べるサイバーパトロールを強めている。

 広島県警が被害を把握した63人の年齢別では、16、17歳が最多の30人で47・6%を占めた。続いて13〜15歳が26人(41・3%)、12歳未満が7人(11・1%)。16年データと比べると、16、17歳の割合が5・2ポイント減った一方、12歳未満は9・2ポイント増えた。

 罪種別では、淫行などの「県青少年健全育成条例違反」と「児童買春」がいずれも最多の20人。裸の画像を送らせるなどの「児童ポルノ」18人、子どもを連れ去る「略取誘拐」4人、「強制性交等」1人。16〜19年の4年間で1人だった略取誘拐が4人に増えた。

 昨年5月には東京都の30代男=わいせつ目的誘拐罪などで有罪確定=が県東部の10代少女を自宅に連れ去り、わいせつ行為をしたなどとして県警に逮捕された。判決によると、少女はツイッターで男と知り合った。男はSNSで家出願望がある女性を探し、年齢を問わずメッセージを送り付けていたという。

 県警によると、感染拡大に伴う臨時休校中だった昨年4月の少年補導件数は351件で、前年同期より約2割増えた。SNSでデートの見返りに金銭を受け取る「パパ活」の書き込みをする少女が目立ったという。県警は「休校で自由に行動できる時間が増えるなど環境の変化が影響した可能性がある」とみる。

 中国地方の残る4県で20年にSNSを通じて犯罪被害に遭った18歳未満は、山口11人(前年比5人減)岡山41人(同2人増)島根12人(同2人減)鳥取6人(同3人減)だった。

 各県警は、援助交際や家出願望などの書き込みをサイバーパトロールで見つけると「児童買春や誘拐などの被害につながる恐れがある。大変危険な行為」とメッセージを送信するなど対策を強化している。広島県警少年対策課は「小学生もスマートフォンを持つ時代。親子でインターネットの使用ルールを決めたりフィルタリング機能を活用したりして犯罪やトラブルから身を守って」と呼び掛けている。(根石大輔) 


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