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暴力団員、最少を更新 中国地方4団体、条例・コロナ背景

2021/5/25 23:45

 中国地方に拠点がある指定暴力団4団体の2020年末時点の構成員数は前年比約30人減の約300人となり、1992年の暴力団対策法(暴対法)施行後、最少となったことが警察庁への取材で分かった。減少は14年連続。不法行為に加担する準構成員なども約40人減の約290人で初めて300人を下回った。広島県警は、昨年4月施行の改正県暴力団排除条例や新型コロナウイルス感染拡大を受け、資金獲得が困難な現状が背景にあるとみている。

 警察庁によると、4団体の2020年末の構成員数は、共政会(本拠・広島市南区)約120人▽〓道会(同・尾道市)約70人▽浅野組(同・笠岡市)約60人▽合田一家(同・下関市)約50人。共政会と〓道会、合田一家はそれぞれ約10人減り、浅野組は横ばいだった。総数は暴対法施行前の1991年末(約1180人)の4分の1となった。

 準構成員などは浅野組以外の3団体で10〜20人減少し、4団体の合計はピークだった92年末(約1380人)の5分の1になった。

 暴力団を巡っては、自治体や県警が資金源断絶の包囲網を強めている。2011年には中国5県で事業者などに暴力団への利益供与を禁止する暴力団排除条例が施行。さらに広島県では20年4月、「みかじめ料」の授受に絡み、組員と店側双方の罰則を設けた改正県暴力団排除条例が施行され、これまでに同条例違反容疑で共政会や浅野組の組員らが逮捕された。

 同条例には自主申告した店側の罰則を減免する規定を新たに設け、広島県警は「店が要求を断りやすくなった」とする。ただ県警によると、みかじめ料を要求された飲食店などからの相談は昨年に3件、今年も5月17日時点で3件寄せられている。捜査関係者は「依然として水面下で要求は続いている」と警戒を強める。

 県警は、新たな資金獲得に向けた暴力団の動向も注視。今年4月には組員の身分を隠して国の新型コロナ対策の持続化給付金を不正受給したとして共政会組員を逮捕しており、「恐喝や覚醒剤の密売など従来の資金獲得以外の動きに警戒を強め、摘発を徹底する」としている。(暴力団取材班) 

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