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国の布マスク来ない 中国5県、配布率まだ10〜20%(2020年6月2日掲載)

2020/6/2 8:00
政府が全世帯に配布する布マスク。中国地方ではまだ大半の家庭に届いていない

政府が全世帯に配布する布マスク。中国地方ではまだ大半の家庭に届いていない

 新型コロナウイルスの感染防止対策として政府が全世帯に2枚ずつ配布する布マスクが依然、中国地方の大半の家庭に届いていない。国は当初、5月中の配布完了を目指すとしていたが、「6月中旬」に軌道修正した。マスクの品薄は解消しつつあり「もう必要ない」との声が高まる中、布マスクを福祉施設などに贈る動きが広がっている。

 中国5県では5月23日に配達が始まった。日本郵便中国支社(広島市中区)によると、5県の配布先は住居や事業所の計約350万カ所。うち広島県は約140万カ所で全体の4割を占める。厚生労働省のまとめでは、配布率(27日時点)は広島、山口、岡山、島根で10%程度、鳥取で10〜20%。5県とも今月3日までに50%前後になる見込みという。

 新たな目標期限内に配布を終えられるかどうかの見通しについて、同支社の広報担当者は「納入されたものを確実に届けるとしか言えない」と困惑気味に話す。同省の担当者は「検品が終わった物から袋詰めし、順次発送している。それ以上のことは答えられない」と述べるにとどまる。

 安倍晋三首相が布マスクの全世帯配布を打ち出してから2カ月。一時は姿を消した使い捨てマスクは各地の店頭に並ぶようになり、高騰していた市場価格も下がった。廿日市市の男性(72)は「いまさらアベノマスクはいらない。税金の使い方として本当に有効だったか、政府はきちんと総括すべきだ」と訴える。

 一方、布マスクを必要な施設などに贈る動きも出ている。広島市西区のお好み焼き店は店の入り口に「回収箱」を置き、福祉施設に届ける活動を始めた。店主男性(68)は「家に届いたら持ってくると連絡してくる人もいる。なるべく多くのマスクを施設に届けたい」。山口県内でも、NPO法人や自治体が、不要な人に郵送や持参するよう呼び掛けている。子育て世帯などに届けるという。

 寄付が広まる動きに関し、同省担当者は「届けた布マスクの使い方に制限をかける考えはなく、コメントは控える。有効に活用してもらえれば」と話す。(松本恭治) 

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