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夏祭り中止、コロナが影 中国地方、山間部で相次ぐ(2020年6月6日掲載)

2020/6/6 0:30
昨年の夏祭りのチラシを手に、神社で中止を残念がる可部駅前町内会の土井会長

昨年の夏祭りのチラシを手に、神社で中止を残念がる可部駅前町内会の土井会長

 新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえて、中国地方で地域の夏祭りを中止する動きが相次いでいる。担い手の高齢化や後継者不足に悩む地域の中には、中止をきっかけに、祭りが廃れるのではないかと心配する声もある。広島都市圏では、特に山間部が多い安佐北区で懸念の声が目立っている。

 【ダイジェスト】新型コロナウイルス感染拡大 危機の中の中国地方


 JR可部駅近くの明神社(広島市安佐北区)で260年以上続く「夏の大祭」。例年、7月の最終土曜に旧街道一帯で開かれ、子どもみこしなどの行事や、40軒の屋台が並びにぎわうが、実行委員会は感染拡大を防ぐため、4月末に初めて中止することを決めた。

 実行委は可部駅前町内会の50〜80代の有志20人。多くが60、70代と高齢化が進む。土井和正会長(74)は「世代交代が進まない中で伝統を守るのは厳しい。来年再開できるか不安」とうつむく。例年、祭りの財源となる寄付の依頼、集金は、実行委の負担になってきたという。

 安佐北区では、別の可部地区や大林地区など複数の場所で夏祭りの中止が決まった。広島県内でも、庄原市口和町の盆踊り大会や、北広島町新庄地区の夜市が見送りに。安佐北区などの高齢化が進む地区の中には、可部駅前町内会と同様に存続できるかどうか不安がる声が出ている所もある。

 一方、県の外出自粛要請が解除され、開催を検討する地域もある。あさひが丘連合自治会(安佐北区)は、8月1日に、住民が集まって出店などを並べたり、ステージを開いたりする納涼大会を予定する。尾田豊機会長(77)は「伝統の行事を続けたい。感染の状況を見て、中止も想定しながら準備する」と話す。

 比治山大(東区)の山田知子教授(60)=地域コミュニティー=は「地域ぐるみで祭りの存在意義を考え直す機会にしてみてはどうか」と提起。「開催の可否を話し合う中で、祭りの魅力を再発見してほしい」と話している。(重田広志) 

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