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広島・紙屋町再開発ビル構想、一帯の魅力アップ図る 都心回帰考慮し住居も(2016年7月9日掲載)

2016/7/9 15:26
本通り商店街に面したサンモール。運営会社が中心となり、一帯の再開発を検討している

本通り商店街に面したサンモール。運営会社が中心となり、一帯の再開発を検討している

 商業ビルのサンモールを中心に浮上した広島市中区紙屋町の再開発ビル構想。郊外に大型店が増えた影響などで、紙屋町地区の集客力は以前に比べ低迷しており、サンモールの運営会社は周囲を含む再開発で一帯の魅力を高めたい考えだ。高齢化などで住居の都心回帰が進む中、マンションと組み合わせることで再開発の実現性を高める狙いがある。

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 紙屋町地区はサンモールを含め、百貨店や大型の家電量販店が立ち並び、八丁堀とともに市中心部の一大商業拠点。ただ、郊外の新しい大型店などに買い物客が流れてきた。

 中国新聞社の広島市広域商圏調査で、「紙屋町周辺」の支持率は2000年までは40%前後で長年トップを維持していた。ところが昨年は14・2%で「八丁堀周辺」に継ぐ2位。「府中町周辺」や「西部商業地区周辺」に比べると、下落傾向が目立つ。

 開業から44年となるサンモールは施設が老朽化している。市中心部で百貨店などの改装が相次ぐ中で、注目度の高いテナントを誘致して施設の魅力をアップさせるには、周囲の地権者と連携した再開発が不可欠と判断したとみられる。

 広島修道大の川原直毅教授(市場調査論)は「交通の便が良く、市内ではこれ以上ない好立地。さらなる集客スポットとなり得る」とみる。一方で、「郊外も含めると店舗は明らかに過剰だ。再開発を進める場合、子育て世代を取り込むなど、周囲の施設にない特徴を打ち出せるかが成功の鍵となる」と指摘する。

 下層階に商業施設、上層階にマンションを備える高層ビルは、JR広島駅(南区)周辺の再開発とも共通する。今年完成する南口のB、Cブロックの再開発ビルも同様である。都心回帰の動きが強まる中、市中心部のマンションの需要は高い。商業施設だけの再開発よりも、マンションを組み合わせた計画の方が採算性があると判断したとみられる。(村上和生)

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