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緑井小でモリアオガエル産卵、ビオトープ3年で実現 広島

2021/6/3 22:26
マメツゲの枝にぶら下がるモリアオガエルの卵塊(5月31日)

マメツゲの枝にぶら下がるモリアオガエルの卵塊(5月31日)

 広島市安佐南区の緑井小にあるビオトープ(生物の生息空間)に、モリアオガエルが初めて卵を産み付けた。モリアオガエルが産卵できるようにと、ビオトープを整備して3年目。専門家は、同小近辺の山中にある生息域が2014年の広島土砂災害で被災したのを機に、産卵に適した環境を求めて移動してきたとみる。待ちに待った産卵に児童たちは喜び、泡状の白い卵塊をそっと見守っている。

 【動画】これがモリアオガエル産卵の様子(神石高原)

 校舎横のビオトープには直径2メートルほどの池がある。同小職員が卵塊を見つけたのは5月21日。池のそばのマメツゲの枝にぶら下がっていた。同小の依頼で両生類に詳しい広島県野生生物保護推進員の内藤順一さん(70)がモリアオガエルの卵塊と確認した。

 モリアオガエルは池や沼などの水辺にせり出す木の枝や葉にしがみついて産卵する。卵塊の中でふ化したオタマジャクシは、産卵から2週間ほどで池などに落ちて成長する。

 同小での産卵について内藤さんは、生息域の阿武山(同区)一帯で広島土砂災害時、土石流が多発した影響を指摘する。「モリアオガエルの活動範囲は広い。生息域が部分的に失われ、同小の背後に広がる権現山の麓へと移動したのではないか」と話す。

 ビオトープ作りは17年5月ごろ、同小のプールの手すりでモリアオガエルの卵塊が見つかったのがきっかけ。内藤さんから提案を受け、同小は公益財団法人都市緑化機構の助成金を基に19年3月に完成させた。

 ビオトープの池の回りには産卵しやすいようにモミジやヤナギなどを植えた。完成後、モリアオガエルは池にやってきたが、卵塊は確認できなかった。現在、池にはメダカを放ち、ツチガエルなどの姿も見られるという。

 ビオトープの観察は特別支援学級や低学年の児童が中心となって続けている。溝上正人教頭(58)は「子どもたちに身近な生物の命の営みや、その多様性を伝えたい」と話している。(岩井美都)

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  • ビオトープで卵塊を確認する児童と教諭

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