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防災士が55%増 中国地方18年5月末比、災害多発で地域にニーズ【西日本豪雨3年】

2021/6/5 23:44

 ▽広島4799人、山口2422人、岡山3320人、島根1094人、鳥取1319人

 西日本豪雨の発生から来月で3年。地域の防災や減災活動の担い手となる民間資格「防災士」の取得者が中国地方で増えている。5月末時点で計1万2954人に上り、豪雨前の2018年5月末時点(8346人)と比べて55・2%増。各地で甚大な災害が相次ぐ中、全国的にも増加しており、防災力を高める身近なリーダー役として定着しつつある。

 資格を認証するNPO法人「日本防災士機構」(東京)によると、5県の内訳は、広島4799人▽山口2422人▽岡山3320人▽島根1094人▽鳥取1319人。3年前からの増加率は、鳥取が86・3%と沖縄(140・8%)に次ぎ全国2番目の高さ。広島は4番目に高い65・2%となり、島根、岡山も50%を超えた。山口は30・1%で、全国(39・9%)を唯一下回った。

 西日本豪雨は18年7月に発生。広島、岡山を中心に災害関連死を含めて約300人が亡くなり、平成最悪の豪雨災害となった。防災士の増加について、同機構は「西日本豪雨をはじめ水害や地震が毎年のように起き、防災・減災を担う人材のニーズが高まっている」とみる。

 防災士の資格は同機構が03年に創設した。人命救助や避難所運営に関する講座などを受け、試験に合格すると取得できる。訓練や講演を通じて地域の防災活動をリードするほか、災害時には復旧・復興の支援役などを担う。

 資格の取得費を助成する自治体もあり、近年は年間1万人以上の防災士が各地で誕生している。5月末時点で全国の取得者数は21万1330人に上る。ただ、資格を取っただけで防災士として地域で活動しないケースもあり、資格活用の課題も指摘される。

 西日本豪雨で大きな被害が出た広島市内の資格者数は、広島県全体のほぼ半数の2283人に上る。元消防士で市防災士ネットワーク代表世話人の柳迫長三(ちょうそう)さん(70)=安佐北区=は「災害前の備えや心構えをどれだけ住民に伝えられるかが重要。他の地域の状況や体験談などの情報を幅広く収集する上で、防災士同士の連携も欠かせない」と強調する。(山崎雄一)

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