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芸備線一部区間、利用低迷で在り方協議へ JR西、関連自治体に参加要請【動画】

2021/6/8 23:01

JR芸備線の道後山駅前を走る車両。一部区間で利用が低迷し、JR西日本が沿線自治体と在り方を探る検討組織の設置に動き始めた=8日午後2時11分、庄原市西城町(撮影・井上貴博)

 ▽広島・岡山支社、廃止を否定

 JR西日本広島、岡山両支社は8日、利用が低迷する芸備線(総延長159・1キロ)の一部区間について、今後の運行の在り方や利用促進策を沿線自治体や住民と協議する組織を7月にも設置したいとの意向を明らかにした。庄原市と新見市を結ぶ区間(75・2キロ)が対象で同日、広島、岡山両県の関連自治体に参加を要請した。JR西の長谷川一明社長は今年2月、低収益のローカル線について廃止も含めて在り方を見直すとの考えを示したが、両支社は現時点で芸備線の対象区間の廃止を否定した。

 広島支社の蔵原潮支社長は記者会見し、芸備線は地域の重要な交通手段とする一方、「距離が長く、区間で利用状況が異なる」と指摘。人口減少や少子高齢化などを念頭に、公共交通の現状▽住民ニーズの把握▽利用促進策―の検討が必要とした。

 廃止の可能性について蔵原支社長は「現時点で決まったものはない」と強調。岡山支社の平島道孝支社長は報道陣の取材に「存廃は議論の対象外」と語った。

 対象となる区間は山ノ内(庄原市)―備中神代(新見市)間。この区間の2019年度の輸送密度(1キロ当たりの1日平均利用者数)は、備後庄原―備後落合間61人▽備後落合―東城間11人▽東城―備中神代間81人―と低迷している。

 JR西の長谷川社長は2月の記者会見で、コロナ感染拡大による構造改革の一環でローカル線の在り方の見直しに言及していた。

 広島県の湯崎英彦知事は8日の記者会見で、「廃止を含めて見直し」との一部報道を受け、同日予定していた副知事とJR西側との会談を急きょキャンセルしたことを明らかにし「廃止を含めた検討という話は一切伺っておらず、会える状況にない。利用促進策を練り直したい」と述べた。岡山県の伊原木隆太知事は「沿線自治体と連携して対応を検討していく」とのコメントを出した。(松本輝、中島大)

 <クリック>芸備線 1915年4月、私鉄の芸備鉄道として東広島(広島市南区)―志和地(三次市)間で開業。37年に現在の広島―備中神代(新見市)間の約160キロとなった。沿線の人口減少や少子高齢化、車との競合で乗客数は年々減少。1キロ当たりの1日平均利用者数を示す輸送密度は、国鉄が民営化された87年度に2561人だったのに対し、2019年度は1323人と半減した。18年7月の西日本豪雨では狩留家(広島市安佐北区)―三次間(48・2キロ)が鉄橋の崩落などで不通となり、19年10月に全線で再開した。

 【解説】厳しい現実 どう向き合う
(ここまで 1049文字/記事全文 1757文字)

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