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ホール利用「回復」遠く 政府の開催要件「収容人数の50%」が壁(2020年6月18日掲載)

2020/6/18 23:01
広島文化学園HBGホールで「公演がないと活気が生まれない」と話す高津さん

広島文化学園HBGホールで「公演がないと活気が生まれない」と話す高津さん

 新型コロナウイルスの影響で休業していた広島県内の映画館や美術館が再開する中、ホールは利用が進んでいない。政府指針で屋内イベントの開催要件は19日から参加人数100人以下が千人以下へ緩和されるものの、同時に掲げている「収容人数の50%」が壁となり、公演などの予約はわずかにとどまっている。

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 定員2001人の広島文化学園HBGホール(広島市中区)。有名アーティストの全国ツアーなど月20件ほどあった催しは、コロナの影響で3月以降、キャンセルが相次いだ。今月19日からの開催要件は千人以下に緩和されるが、7月末までに入っている予約は同17日の広島交響楽団の定期演奏会の1件のみ。ホール支配人の高津正勝さん(51)は「『50%』がいつまで続くか分からず、開催を決めかねている主催者も多い」と打ち明ける。

 JMSアステールプラザ(中区)は定員1204人の大ホールが602人、1730人入る上野学園ホール(中区)は865人が上限となる。両ホールとも7月までの催しの大半がキャンセルとなっている。

 ホール公演は、コンサートなどの舞台セットが大がかりになりがちで、スタッフらの人件費もかさむ。商業公演の場合、来場者数の採算ラインは7、8割といわれ、5割では赤字が避けられない。東京からのツアー公演も多く、スケジュールが組みにくいという側面もある。

 政府の指針では、8月1日以降も上限の「50%」は継続する見込みで、商業公演などが開催しにくい状況が続く可能性がある。

 県内で年間約800本のコンサートなどを企画・主催する夢番地は、3月から6月にかけてホールやライブハウスで予定していた250公演を中止した。制作部長の大山高志さん(42)は「八方ふさがりでスタートラインにすら立てない。『50%』の緩和の時期が分かれば一日でも早く動きたい」と話している。(里田明美) 

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