地域ニュース

【陸上】山縣と桐生、男子100決戦16度目 24日から日本選手権、初の9秒台決着も

2021/6/21 23:09
4月の織田記念の決勝で競り合う山縣(右)と桐生

4月の織田記念の決勝で競り合う山縣(右)と桐生

 陸上男子100メートルの日本記録保持者で、不屈の精神力を持つ山縣亮太(セイコー、広島・修道高出)が1度だけ、走る途中で勝負を諦めたレースがある。その相手は桐生祥秀(日本生命)だ。盛衰の激しい短距離界で8年間もライバル関係を形成し、直接対決では9勝6敗で山縣に軍配が上がる。16度目の対決は東京五輪切符を懸けた日本選手権(24日開幕・大阪)で、初の9秒台同士での決着となる可能性もある。

【写真集】山縣亮太9秒95日本新 陸上男子100

 ライバル物語は広島で幕を開けた。2013年4月の織田記念で、慶大3年の20歳山縣と京都・洛南高3年の17歳桐生が初対決。予選で10秒01を出して波に乗る桐生が、追い風2・7メートルで10秒03をマークして制した。0秒01差の惜敗にも、山縣は「完敗です」と相手の強さと将来性を認めた。

 その後も互角の勝負を展開した山縣だが、15年3月のテキサスリレー(米国)で屈辱を味わう。追い風3・3メートルで9秒87を出した桐生に0秒28の大差で完敗。「走りながら諦めた。初めてかなわないと思った」

 遠ざかった背中を懸命に追い上げ、16年6月から17年春にかけては4連勝。16年はともにリオデジャネイロ五輪に出場し、400メートルリレーでは銀メダルを獲得した。しかし、注目された日本勢初の9秒台は17年9月に桐生が先着。山縣は喪失感に襲われながらも「素直にすごいと思った」とお祝いのメッセージを送った。今年6月6日に山縣が9秒95の日本新記録を出した際は、桐生がすぐに「おめでとうございます」とツイッターで祝福。互いを認め合う戦友でもある。

 代表3枠を懸けた日本選手権はともに「優勝を狙う」と宣言した。100メートルの日本勢で、同じ顔ぶれが2大会続けて五輪に出場したのは1932、36年の吉岡隆徳と佐々木吉蔵だけ。ともに3位以内に入れば85年ぶり、戦後初のそろい踏みとなる。(加納優)

【関連記事】

9秒95の山縣「明日、今日よりも速く」 病気やけがに屈せず

山縣9秒台「やっと出た」 男子100日本新

日本新、山縣亮太が刻む「365歩のマーチ」

五輪男子100、激戦の代表争い 山縣が日本新・4人が9秒台

【写真集】山縣亮太の歩み


#東京五輪・パラ


この記事の写真

上記の写真をクリックすると拡大して表示されます。

  • 前の記事へ
  • 次の記事へ

 あなたにおすすめの記事

地域スポーツの最新記事
一覧