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高齢者75%、7月内にワクチン接種完了 広島県、希望者ほぼカバー

2021/7/12 22:59

 広島県の高齢者の75%が、新型コロナウイルスワクチンを7月中に打ち終える見通しとなったことが12日、県内23市町への聞き取りで分かった。集団免疫の獲得に有効とされる70%を上回り、ほとんどの市町は希望者への接種がおおむね行き渡ったとみる。一方、中には打ちそびれた高齢者もいるとみて、各市町は8月以降も接種予約を受け付けていることを強調する。

 【一覧】県別のワクチン接種数、現状は

 10日までに1回目を接種し終えた65歳以上の人数を各市町に聞いた。10日時点で1回目を打つと原則、政府が完了期限に掲げる7月末までに2回目が終わる。県の合計は63万3142人で、65歳以上への接種券発送数に占める割合(接種率)は75・0%だった。

 市町別の接種率は、竹原市が94・1%と最も高かった。担当者は、新型コロナの感染予防への関心の高さに加え、予約開始から一定期間たっても申し込みのない人にはがきを送ったり、市が予約を代行したりしたことが功を奏したとみる。安芸高田市87・7%▽庄原市86・6%―と続いた。

 多くの市町で、当初見込んだ接種率の70〜80%を大きく上回り、高齢者のインフルエンザワクチンの接種率と比べても10ポイント以上高くなった。理由として「新型コロナは高齢者が感染したら怖いということを理解してもらえたと思う」(府中町)などが挙がった。

 接種率が66・9%と最も低かった広島市は、混乱を避けるため年齢別に接種券を送り、届くのが遅くなったことなどが影響したという。ただ、今後はかかりつけ医に予約している人たちの接種が増え、「じきに7割を超す」と想定する。

 各市町は希望者の取りこぼし対策にも力を入れる。広報誌や行政無線を通じて「高齢者は8月以降も接種できる」と呼び掛ける。尾道市は、会場に来られない高齢者が市に連絡をすると、自宅まで出向いて接種することも検討している。

 一方、64歳以下の接種率については、各市町の担当者は一様に「高齢者より低下する」と危惧する。若い人ほど発熱などの副反応の割合が高いとされ、打たない人が一定に出るとみるからだ。ワクチン供給の停滞による接種スピード低下を懸念するところも目立つ。

 県医師会で新型コロナ対策を担当する西野繁樹常任理事は「高齢者については順調に接種が進んでいる。多くの人が接種を受けると事情があって打てない人も守られ、ウイルスに強い社会になる。64歳以下も含めて7割以上の接種率を目指したい」と話している。(衣川圭、田中美千子) 

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