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被爆ピアノ 永久保存への思い 調律師矢川さん、資料館オープン【動画】

2021/7/15 20:55
完成した被爆ピアノ資料館について説明する矢川さん=手前左(撮影・高橋洋史)

完成した被爆ピアノ資料館について説明する矢川さん=手前左(撮影・高橋洋史)

 被爆2世の調律師矢川光則さん(69)=広島市安佐南区=が修復した被爆ピアノを展示する「被爆ピアノ資料館」が完成し15日、竣工式が開かれた。伴地区の矢川さんのピアノ工房に隣接しており、6台を公開している。

 地元住民たち約20人を前に、矢川さんが「被爆ピアノの永久保存を願い完成させた。ヒロシマの平和の心を特に子どもに感じてもらいたい」とあいさつ。同区の植竹良子区長たちがテープカットをした。

 参加者は矢川さんの案内で、爆心地から約2キロの三篠国民学校(現三篠小、西区)で被爆したといわれるヤマハのグランドピアノなどのほか、名古屋と呉の空襲を経たピアノ2台を見て回った。被爆ピアノに刺さっていたガラス破片の展示にも見入った。

 地元のピアニスト川島浩一さんがベートーベンのピアノソナタ「悲愴(ひそう)」など3曲を演奏し、参加者は耳を傾けた。

 矢川さんは2001年、全国の学校などで演奏会を開始。4トントラックで被爆ピアノを運び、47都道府県で2500回ほど演奏会を開いてきた。活動は当面続けるが、自身の体力の衰えも考え、個人や企業からの寄付金など約1200万円で木造平屋約86平方メートルの資料館を建設した。

 今後、地元の児童や生徒、修学旅行生たちを招いたり、講演会を開いたりするという。「鍵盤にも触れてもらい、平和や戦争について考えるきっかけにしてほしい」と矢川さんは話す。入館無料。不定休。問い合わせは矢川ピアノ工房=電話082(848)9533。(湯浅梨奈)



この記事の写真

  • 開館記念に開かれた被爆ピアノを使ったコンサート
  • それぞれのピアノに付けられた説明書き
  • 修理したピアノから出てきたガラス片
  • 空襲で受けた傷が残るピアノ
  • 展示されているメトロノーム
  • 昔の楽譜なども展示されている
  • 開館を記念したテープカット
  • 植竹良子安佐南区長(右)に被爆ピアノの説明をする矢川さん
  • 田園地帯に建てられた被爆ピアノ資料館

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