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ロンドン五輪卓球女子団体銀メダル 「夢はかなうんだな」 石川・福原・平野3選手 次は「金」誓う(2012年8月9日掲載)

2021/7/23 15:36
卓球女子団体で銀メダルを獲得し、笑顔の福原、平野(左から2人目)、石川(同3人目)の3選手(共同)

卓球女子団体で銀メダルを獲得し、笑顔の福原、平野(左から2人目)、石川(同3人目)の3選手(共同)

 【ロンドン中橋一誠】銀メダルを獲得した卓球女子団体の石川佳純(19)=山口市出身、福原愛(23)、平野早矢香(27)の3選手は手に手を携え、表彰台に上がった。両手を振って観客の声援に応えた後、「これからの目標は金メダル」などと話し、喜びをかみしめた。

 五輪のメダルは日本卓球界史上初。石川選手は「すっごい重い。五輪のメダルって、こんなにも重いんだ」と、首から掛かった銀色の勲章をしげしげと見つめた。

 決勝で敗れた中国の選手と記念撮影し、金メダルも触らせてもらったという。「光ってた。今までメダルを目標にずっとやってきたけど、これからは目標を金メダルに変えていきたい」。4年後に向けての決意を新たにした。

 東日本大震災の被災地、仙台市出身で、避難所の訪問など支援活動を続けてきた福原選手。「メダルは被災地の子どもたちとの約束。持って帰れるのはうれしく思う」と穏やかに話した。

 「泣き虫愛ちゃん」と呼ばれた子ども時代から、卓球一筋で来た20年の道のりを振り返り「夢はちゃんとかなうんだな…。頑張ってきてよかった」と感無量の様子。目から大粒の涙がこぼれた。

 平野選手は「切磋琢磨(せっさたくま)してやってきた。一番年上だが引っ張ってもらった」と、共に戦った2人をねぎらい、三人娘のメダル物語は幕を下ろした。

▽戦略家、快挙を演出 尾道出身の村上監督

 日本卓球界初となるメダル獲得の大仕事をやってのけた。尾道市出身で卓球女子の村上恭和監督(54)は石川選手らが手にした銀メダルを誇らしげに見つめた。

 「相手はやりにくかったでしょう」と得意の戦術を駆使した。普段から相性やデータを分析。団体戦では24通りあるオーダー選びに最も苦心した。ダブルスは準決勝までの3試合、全て異なるペアを起用。「相手の監督の考えを全部外して勝利した」と戦略家としての本領を発揮した。

 4位だった北京はヘッドコーチで、五輪後に監督に就任。この4年間で日本は世界ランキング2位となり、メダルを期待される重圧は増していた。「アドバイスはできるけどやるのは選手。勝っても負けても選手」ととぼける。

 日本卓球界トップでライバル関係でもある石川、福原、平野の3選手を束ね、悲願のメダルを獲得。「個性も性格も3人は違う。五輪にくるまでは生活もバラバラだった。でも試合になれば一つにまとまると信じていた」。試合中は泰然とし、選手を優しく見守るのが村上流だ。

 尾道市向島で生まれ、中学入学後、偶然のぞいた卓球部の雰囲気に引かれて歩み始めた卓球人生。「3人とも大舞台でひるむことなくよく戦った。銀メダルにふさわしいチームになった」。ロンドンで日本の歴史を変えてみせた男は、温和な表情で肩の力を抜いた。(ロンドン中橋一誠)

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