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山口県のプレミアム宿泊券、またも「転売ヤー」の標的に ネット競売で高値で取引 

2021/7/28 19:12
ネットオークションで落札された山口県のプレミアム宿泊券

ネットオークションで落札された山口県のプレミアム宿泊券

 山口県が昨年度に続いて発行したプレミアム宿泊券が再び「転売ヤー」の標的となっている。インターネットオークションへ大量に出品され、県が売り出した価格より高値で取引されている。利用期限や新型コロナウイルスの第5波を懸念して売り抜けを狙う姿も見え隠れし、ここにきて県の対策も空振りしている。

 大手サイトのヤフオクでは10万円分(県の価格は5万円)が8万2千円で落札され、3万2千円のもうけが出ている例がある。サイト上には「複数人で手分けして購入を試み、購入がダブった」など出品理由の説明がある一方、出品者への質問欄には「ちょっと高くないですか」「明らかに転売目的なので違反申告させていただきます」などと書き込まれている。

 宿泊券は額面5千円分を半額の2500円で買え、県内の宿泊施設で利用できる。新型コロナで打撃を受ける観光業の支援策で県が4月に30万枚、7月に22万枚の計52万枚を販売し、完売した。プレミアム分の13億円など多くの税金が投じられている。

 51万枚を発行した昨年度も転売は問題となり、本年度は抑止のために利用を1泊当たり1人4枚(額面2万円)までに規制。CMでも注意を呼び掛けてきた。転売らしき出品を見つけるたびにサイト運営側に通報し、削除を依頼している。ただ、違法性がなく、判断はサイト側に委ねられる。

 県は新型コロナの第4波で5月18日から6月20日まで独自の集中対策を実施。期間中は宿泊券の利用自粛を要請した。利用期限は4月の発売分が10月8日のチェックアウトまでで、お盆(8月13〜16日宿泊分)は使えない。第5波が来れば再び自粛となる可能性もあってか、ここに来てオークション上が宿泊券の出品で騒がしくなっている。

 県観光政策課の兼清宏之課長は「何日か前から出品が増えてきた。やむを得ない事情で出品している人もいるかもしれないが、購入できなかった人もおり、営利目的は避けてほしい」と訴える。(渡辺裕明)

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