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島根県美郷町港地区の集団移転先決まる 江の川氾濫で被災、24年度にも完了

2021/8/11 23:00
集団移転の移転先に決まった山林。青い屋根の建物が港集会所

集団移転の移転先に決まった山林。青い屋根の建物が港集会所

 2018年の西日本豪雨と昨年7月の豪雨による江の川氾濫で被災した島根県美郷町港地区の集団移転に向け、町は11日、5戸の移転先を地区内の高台に決めたと明らかにした。住民が希望していた場所で、港集会所の裏山を切り崩して宅地を造成する。24年度の移転完了を目指す。

 町によると、移転先は避難所でもある港集会所の北側。宅地面積は1戸当たり約400平方メートルを想定する。住民と合意済みで、今後、測量などをして年内に事業計画を作る。22年度から用地買収と造成に入り、当初の予定より1年遅れて24年度から移転を始め、同年12月の完了を目指す。

 町は住民の要望を受けて昨年10月、国土交通省の防災集団移転促進事業(防集)を活用して浸水した5戸を集団移転させる方針を決めた。集会所北側を候補地とし、今年4月から調査。宅地を整備できる地盤で、移転先の付近に水源となる水脈もあると確認した。道路整備などに使える国などの補助事業と組み合わせて事業費を抑え、住民の費用負担を減らせる見通しも立ったという。

 町役場で会見した嘉戸隆町長は「住民の意向を最大限実現する形で、大きなハードルを越えられた。今後もスピード感を持って対応し、安心安全な生活に移ってもらえるように努力したい」と述べた。移転対象の屋野忠弘さん(79)は「ほっとしている。一年でも一カ月でも事業が早く進んでほしい」と話した。

 同地区は2年間で2回、江の川の増水で支流の君谷川があふれる「バックウオーター現象」が発生して浸水した。(鈴木大介)


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