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長雨…避難いつまで 広島県内、感染懸念の声も

2021/8/14 22:12

安芸高田市吉田町の避難所で一夜を明かし、ロビーに集まった市民=14日午前9時17分(撮影・胡子洋)

 活発化する前線の影響で14日も大雨が続いた広島県。19日ごろまで雨が降りやすい状態が続く見込みで、避難した住民からは「いつ自宅に戻れるのか」と避難の長期化を懸念する声が聞かれた。西日本豪雨の被災地では3年前を思い出し、不安を募らせる住民も。新型コロナウイルスも心配の種で、感染対策に神経を使いながらの避難生活を強いられている。

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 13日に続いて、5段階の警戒レベルのうち最も高い避難情報「緊急安全確保」が発表された広島市安佐北区。太田川と根谷川に囲まれた可部地区では14日午前10時ごろ、避難所の可部小にお年寄りや家族連れたち約35人が身を寄せた。

 近くの会社員永井志伸さん(37)は13日夜に家族4人で避難してきた。「自宅近くの太田川の増水が激しく、もう逃げるしかないと思った。雨がやむ気配はなく、近場で土砂崩れも相次いでいる。いつ家に帰れるか」とうつむいた。

 14日に氾濫危険水位に達した三篠川の流域にある同区白木町では、白木中に約40人が避難した。

 白木町は2018年7月の西日本豪雨の被災地。県道広島三次線の路面が崩落するなどして地域は一時的に孤立。JR芸備線の橋も三篠川の濁流で流失し、不便な生活が続いた。避難所の運営に携わる地元の高南地区自主防災会連合会の佐々木久幸会長(77)は「このままでは西日本豪雨の被害状況を超えてしまう。いつまで雨が降り続くのだろうか」と危機感を強めた。

 安芸高田市吉田町の避難所には午後2時時点で147世帯296人が身を寄せた。同町多治比の会社員佐々木真司さん(54)は妻と中学3年の長男、小学2年の長女と13日夕に訪れ、一夜を明かした。

 「自宅近くに濁流が流れ込み、もう1回来るとまずいと思って避難した。雨が長期化しそうで気持ちがしんどい」と疲れた様子。「新型コロナ感染への不安もある。家族にはマスクを必ず着用するよう言っている」と話した。14日も避難所に泊まるという。

 北広島町にも緊急安全確保が発表され、町や自主防災組織が計17カ所に避難所を開設した。千代田運動公園総合体育館には午後3時時点で約100人が避難した。

 新型コロナ対策のため、体育館内には間仕切りが用意され、避難者が距離を取って組み立てた。家族3人で体育館に来たものの感染を恐れ、13日は駐車場に止めた車内で過ごした同町本地の保育士谷朋典さん(42)は「間仕切りがあると感染の心配なく避難できる」と感謝した。(胡子洋、与倉康広、重田広志) 


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