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「すごい地響きがした」大雨被害、住民に恐怖と疲労 広島市西区田方・己斐上地区

2021/8/15 18:37

流された車両(画像の一部を修整しています)=広島西区己斐上

 記録的な大雨で土砂崩れが発生した広島市西区の山際の住宅地。「すごい地響きがした」「まさかこんなことが起きるとは」。災害から一夜明けた15日、住民の表情には恐怖と疲労の色がにじんだ。大量の土砂や流木が押し寄せた地域の復旧時期は見通せず、生活再建への不安も広がった。

 ■田方地区

 14日夜にのり面が崩れ、土砂が複数の民家などに流入した田方3丁目。斜面に沿って延びるメイン道路を土砂が覆い、道の真ん中で車が埋まっていた。崩落場所のそばでは、流れてきた長さ10メートルほどの大木が、資材置き場を跡形もなくなぎ倒していた。

 現場近くの自宅マンションから崩落の様子を見ていたパート田辺里美さん(64)は「ドーンと地響きがして、土砂と大木が流れてきて道路を覆った。避難を呼び掛ける声が飛び交い、騒然となった」。深夜にも2回目の崩落があったという。

 メイン道路沿いに住む会社員井上勇さん(51)は一夜明け、自宅の軒先に流れ込んだ土砂を家族でかき出していた。1回目の崩落後に近くの知人宅に避難。「3年前の西日本豪雨の時も山から泥水が流れ、危険だと感じてはいた。ただ、ここまで被害が大きくなるとは…」と話した。

 避難所となった近くの古田台小には一時、11世帯21人が身を寄せた。自宅が被災した相原満江さん(77)は「天気予報では今後、また雨が降る。家に帰れるのはいつになるのか」と不安を募らせた。

 ■己斐上地区

 田方の現場から北東に約3キロ。己斐上5丁目では15日未明、民家の裏山が崩落した。土砂は道路沿い約500メートルにわたって流れた跡が確認でき、団地の坂道を上るにつれて路面を覆う泥が厚みを増す。複数の車が土砂で路上に押し流されて損壊していた。

 会社員西田裕一さん(26)はこの日朝から、自宅1階に入り込んだ土砂を外に出す作業に追われた。山側に止めていた車3台も土砂にのみ込まれたといい、「もう、なるようにしかならない」と力なく語った。

 会社相談役の井上茂さん(84)は就寝中、「ドン、ドン」と土砂が家にぶつかるような音で目覚めた。山側にある勝手口は土砂などでふさがれ、玄関から慌てて逃げたという。「40年近く住んでいるが、予想もしなかった。怖くて住めない」。引っ越しを検討しているという。

 「自分たちの力だけでは復旧できない」。会社員藤上雄二郎さん(52)は、自宅のガレージが土砂に襲われた。膝の高さまで土砂が積もり、乗用車なども流されていた。「車を出せるようになるのも時間が掛かりそう」と肩を落とした。

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