• トップ >
  • トピックス >
  • 土砂、住宅地流入の恐れ 砂防ダム4ヵ所ほぼ満杯に 広島市安佐南区【動画】

トピックス

土砂、住宅地流入の恐れ 砂防ダム4ヵ所ほぼ満杯に 広島市安佐南区【動画】

2021/8/18 22:26

土砂を受け止め、ほぼ満杯となった緑井8丁目の砂防ダム。雨水の流れが止まっていない=18日午前10時32分(撮影・高橋洋史)

 記録的な大雨による土石流で、広島市安佐南区の砂防ダム4カ所がほぼ満杯となり、近くの住民に不安が広がっている。広島大防災・減災研究センターの海堀正博センター長(砂防学)は「これらの砂防ダムが受け止められる容量は大きく減っている。今後の雨の降り方によっては新たな土石流が発生し、ダムを越えて土砂や濁流が住宅地に流れ込む恐れがある」と指摘する。

【特集】広島土砂災害7年 定点写真も

 18日に本社ヘリから撮影した砂防ダムの写真を海堀センター長に分析してもらった。このうち鳥越川1号(緑井8丁目)は、2014年8月の広島土砂災害を機に整備された。海堀センター長は「7年前とは違う山筋で土石流が起きているのが確認できる」と説明。「不安定な土砂が山筋にたまっているようにも見える」とし今後、土砂崩れが起きる危険性を指摘する。

 国土交通省広島西部山系砂防事務所によると、相田1号(相田7丁目)は住宅団地のすぐそばで土石流を食い止めており、大町7号(大町西2丁目)は広島土砂災害に続いて大きな被害を防いだ。海堀センター長は「住宅地への土石流の直撃を防いだ。大きな減災効果が見てとれる」と語る。

 ただ今後も雨が降る恐れがあり、油断はできない。広島県内はもともと、花こう岩が風化したまさ土が堆積した崩れやすい地盤が多く分布している。県内は記録的な総雨量となっており、海堀センター長は「いつ土石流が発生してもおかしくない。山の斜面が崩れる一歩手前の状況」とみる。

 同事務所は今後、砂防ダム内の土砂を撤去する予定だ。しかし完了まで数カ月かかる見通し。しばらくは土砂がたまった状態が続き、本来の砂防ダムが備える防災力が弱まる恐れがある。

 海堀センター長は「そもそも砂防ダムは、空っぽの状態であっても被害を完全に防げるわけではない」とする。再び大きな土石流が起きた場合は、土砂や濁流が住宅地に流れ込む可能性も否定できない。「今後の雨で土砂災害の危険性が高まった際は、とにかく早めの避難を心掛けて」と警告している。(石井雄一)

広島市安佐南区の砂防ダム4カ所、ほぼ満杯 早急な避難呼び掛け

60代女性遺体、宮島沖で発見 鈴張川で流された車との関連調べる

なお厳戒…中国地方で雨続く 地盤緩んだ場所も

コロナ禍の大雨、避難と感染防止の両立手探り 広島、体育館に150人超える住民


この記事の写真

  • 砂防ダム(右)を乗り越え、住宅の近くまで迫った土石流(18日午前10時46分、広島市安佐南区相田7丁目)
  • 海堀正博センター長

上記の写真をクリックすると拡大して表示されます。

  • 前の記事へ
  • 次の記事へ

 あなたにおすすめの記事

トピックスの最新記事
一覧