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大雨でソバの種まきできず、特産化にブレーキ 水田にも被害 島根

2021/8/20 17:33

遅れているソバの種まきに向けて土の状態を確かめる烏田理事(島根県美郷町志君)

 今月に相次いだ大雨の影響で、島根県西部の江の川流域の農業が打撃を受けている。江津市などでは、14日の江の川氾濫で出穂期を迎えた水田計約63ヘクタールが冠水し、生産者は品質や収量の低下を懸念する。美郷町では、湿気に弱いソバの種まきができておらず、特産化に向けた生産の拡大計画にブレーキがかかっている。

 JAしまねによると、水田の冠水は、江津市で55ヘクタール、美郷町で6ヘクタール、川本町で2ヘクタール。一部で土砂も流れ込んだ。特に同市桜江町では4割以上の水田が被災した。2018年7月の西日本豪雨時よりも被害面積は小さいが、水位の下がりが遅く、30時間以上漬かった土地もあった。

 イネは今月上旬には穂が出ており、長く漬かると未成熟や変色した米粒になる可能性があるという。島根おおち地区本部営農企画課の横宮隆幸課長は「品質に直結する大事な時期なので、梅雨の冠水に比べてダメージが大きい」と顔を曇らせる。流域では野菜やクワ、エゴマなどの畑39ヘクタールも水をかぶった。JA職員が農家を回り、排水や病害虫防除の助言をしている。

 美郷町ではソバ栽培にも影響が出ている。約8ヘクタールで生産する「ファームサポート美郷」は、例年お盆に種をまくが、雨で畑が乾かず見合わせている。同町小林の県の雨量計では、台風9号の接近に伴い8〜10日に267ミリ、12〜14日も241ミリを観測した。ソバは湿気に弱く、土が過湿状態だと発芽しなかったり生育が悪くなったりするという。

 町は耕作放棄地の拡大を防ぐため、作業負担が少ないソバを奨励。今秋に老朽化した実の乾燥施設を一新する。本年度の栽培面積は前年比3割増の24ヘクタールを予定するが、計画通りの種まきや収量確保は見通せない。ファームサポートの烏田正輝理事は「これほど雨が続くとは。ぐずついた天気を考えると今年は全てをまけないかもしれない」と心配した。(鈴木大介)



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  • 土砂が流れ込んだ江の川沿いの水田(島根県美郷町粕渕)

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