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観光地、人出まばら 広島県、緊急事態初の週末 商店主ら落胆の声

2021/8/28 22:51
人通りがまばらな宮島表参道商店街=28日午前10時30分(撮影・河合佑樹)

人通りがまばらな宮島表参道商店街=28日午前10時30分(撮影・河合佑樹)

 新型コロナウイルスの感染拡大で、広島、岡山両県が3度目の緊急事態宣言期間に入って初の週末となった28日、世界遺産の島・宮島(廿日市市)などの観光地では休業する飲食店などが目立ち、人通りはまばらだった。本来ならにぎわう8月最後の週末だけに、商店主たちからは落胆の声も聞かれた。

【グラフでみる】広島市中心部の人出の状況

 宮島の厳島神社に通じる宮島表参道商店街では観光客の姿は少なく、飲食店を中心に3、4割の店が休業した。7月以降は週末だけ営業するベビーカステラ販売店、松露庵宮島店のアルバイト入迫潤さん(38)は「びっくりするほど人通りが少ない。今日は赤字を覚悟です」と話す。

 宮島では夏休み前、観光に携わる島民や従業員にワクチンの職場接種を始め、受け入れ態勢を整えた。しかし、今月中旬の大雨もあり、8月の来島者数(22日までの速報値)は約10万2千人と新型コロナ禍前の2019年同月の22・9%にとどまる。今は持ち帰りのみ応じるコーヒー店、伊都岐珈琲の畑中友里店長(31)は「島の店がどこも営業していないのは申し訳ない気がして。でも人出が増えるのも心配」と複雑な心境を明かす。

 NTTドコモの分析では、広島市の玄関口であるJR広島駅周辺の28日午後3時時点の人出は、感染拡大前(昨年1、2月の休日平均)に比べ10・3%ダウン。まん延防止等重点措置適用後で初の週末だった21日は12・0%減で、2桁の割合での減少が続く。

 風情ある街並みやサイクリングコースが人気の尾道市も閑散とする。普段はサイクリストで満員になるJR尾道駅前と向島町を結ぶ渡船も乗客が少なめ。運営する「おのみち渡し船」の従業員端詰孝さん(72)は「いつもの3割以下」とこぼした。尾道本通り商店街にも観光客は少なく、約半数の店舗が営業を休止していた。

 福山市の観光名所、鞆町も打撃を受ける。海産物販売の「鞆の浦けんちゃんのいりこ屋」の久光智子代表(58)は「感染対策で試食が提供できず、店を開けても売り上げは10分の1以下。明日からどうするか」と肩を落としていた。

 緊急事態宣言が出ていない山口県内の観光地もにぎわいは見られない。錦帯橋(岩国市)のたもとで土産物店を営む秋本雅己さん(71)は「コロナ前の平日よりも少ない。広島から訪れる人が少なく、影響が大きい」と頭を抱えていた。(永井友浩、政綱宜規、佐伯春花、川村奈菜) 

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