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「ぼけますから―」の信友直子監督 父の偉大さ、母の認知症がくれた贈り物

2021/8/29 21:47
講演会で母を介護した日々を振り返る信友さん

講演会で母を介護した日々を振り返る信友さん

 認知症の母と介護する父の日常を自ら撮影した「ぼけますから、よろしくお願いします。」で知られる呉市出身の映画監督、信友直子さん(59)=横浜市=の講演が29日、広島市中区の広島国際会議場であった。介護、医療関係者たちでつくる日本在宅ケア学会の学術集会の一環。両親の姿を通して学んだことを、ケアする家族の立場で語った。

 昨年6月、91歳だった母文子さんをみとった信友さん。「母が認知症になり、ギフトももらった」と振り返った。その一つが父良則さん(100)の「偉大さに気付けたこと」。いつもは温和だが、母が「死にたい」と口走った時に初めて、本気で叱りつけたのだという。「私は腫れ物に触るように接していた。真剣に怒られて母もうれしかったはず」

 また、介護サービスの利用を始めたことで心のゆとりが生まれたと強調。「愛情を持って本人に接し続けるためにも、介護はプロとシェアすることが大事と実感した」と述べた。オンラインを中心に聞いた参加者からは「ケアの在り方を考えさせられた」との声が上がった。(田中美千子)

信友直子さんのエッセー「認知症からの贈り物」はこちら お父さんが叱った場面をつづったのは第59回です

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