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JR芸備線の利用促進策を強化 庄原市が7事業立案

2021/9/1 21:00
芸備線の車両にラッピングを施す計画を支援するため、「たる募金」に協力する庄原市職員たち

芸備線の車両にラッピングを施す計画を支援するため、「たる募金」に協力する庄原市職員たち

 利用が低迷するJR芸備線について、庄原市が利用促進策を強化する。市民参加型の取り組みや催しを企画し、乗車の機運を高める。「便数が少なく使い勝手が悪い」との指摘があるダイヤの改善をJR西日本に要望するため、課題を分析し解決の対案を探る調査を外部の専門家に委託する。

 生活交通としての利用促進▽市民参画の推進▽市外からの乗客の呼び込み―の三つの柱を据え、本年度新たに7事業を立案。総額約1500万円を盛り込んだ2021年度一般会計補正予算案を、3日開会予定の市議会定例会に提案する。

 住民が鉄路との関わりを持つ機会を増やすため、無人駅を世話する周辺地域の住民を「駅長」に任命して植栽や清掃活動に対し助成。田畑などを使って見栄えのする車窓風景を競う沿線対抗コンテストも開く。「ローカル線応援」のラベルを貼った商品開発に対する支援や、木次線でつながる島根県奥出雲町との交流イベントも予定している。

 市はJR西に対し、通学時間帯の利便性向上や増便といったダイヤ改善を要望しているが、実現のハードルは高いという。そこで市は要望に説得力を持たせるため独自の調査を行う。芸備線を取り巻く課題を分析し、実現可能なダイヤ改善案を模索する。軌道系のノウハウを持つ交通事業者を念頭に調査を委託する。

 芸備線の庄原―新見市間の在り方を巡り、JR西と沿線自治体の話し合いが8月始まった。庄原市は実効性の高い利用促進策が地域交通の将来の鍵を握るとみて、「ステージを1段階上げて対策に力を入れる」としている。

 市はまた、芸備線の車両に広島東洋カープの赤を基調としたデザインのラッピングを施す計画を掲げ、資金を集めている市民有志に協力しようと、市役所本庁舎で「たる募金」を始めた。趣旨に賛同する職員に募金を呼び掛け、集まったお金は有志に届けるという。(小島正和)

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