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巡査長に退職迫り「違法」、山口県に賠償命令 地裁

2021/9/8 13:25

山口県警本部

 山口県警光署内で警察職員が起こした業務上横領事件を巡り、無関係なのに取り調べを受け、上司から辞職や離婚を強要させられたとして、山口県内の警察署に勤務する40代男性巡査長が県に500万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、山口地裁(山口格之裁判長)は8日、一部請求を認め、80万円を支払うよう県に命じた。

 山口裁判長は、退職の意向がない巡査長に対し、当時の県警本部の監察官や光署幹部が辞職または自主降格を迫ったなどとし「勧奨として相当と認められる限度を超え、違法」と指摘。巡査長が降格願を提出した点を受け「多大な絶望感や屈辱感の精神的苦痛を被った」とした。一方、離婚の強要や職務制限については巡査長の主張を退けた。

 判決によると、2016年10月〜17年3月、巡査長は無関係の業務上横領事件の取り調べを受けたことで借金や女性問題が発覚し、同署や県警本部の幹部に自主的な退職や降格を迫られた。自律神経失調症も発症した。

 巡査長の代理人弁護士は、一部主張が認められなかった点は「遺憾」としながら「退職や降格の強要が一部違法と認められたのは、今後の同種事件で先例となり得る」と評価した。県警監察官室は「判決の内容を精査し、今後の対応を検討したい」としている。(山下美波)


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