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視覚障害者の逸失利益「平均賃金の8割が相当」、未成年時の事故で働けなくなった女性の控訴審判決 広島高裁

2021/9/10 16:15

広島高裁

 高校時代に交通事故に遭い、介護が必要になった生まれつき全盲の女性(30)が車の運転手に損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、広島高裁は10日、女性が将来働いて得られたはずの「逸失利益」について全ての労働者の平均賃金の7割とした一審山口地裁下関支部判決を変更し、「8割が相当」と認定して運転手に賠償を命じた。

 未成年時の事故に伴う視覚障害者の逸失利益の評価が争点だった。女性は17歳だった2008年、下関市で横断歩道を歩いて登校中に車にはねられ、頭などに重傷を負った。後遺症で働けなくなったため、両親とともに18年に損害賠償を求めて男性を提訴した。

 訴訟で女性側は、事故に遭うまでは路線バスを1人で利用するなど自立した生活を送り、図書館司書を目指して進学も考えていたと強調。逸失利益は全労働者の平均賃金に相当すると訴えていた。

 昨年9月の一審判決は逸失利益を巡り、「全盲でも潜在的な能力を発揮して健常者と同様の賃金条件で就労する可能性があった」とした。一方、健常者と障害者との間に就労や賃金の格差があるとし「健常者と同様の賃金条件の実現には年数を要する」と指摘。全労働者の平均賃金の7割と認定した。女性側は判決を不服として控訴していた。


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