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自殺「いじめが原因」 大島商船第三者委が報告書、22件認定【動画】

2021/9/17 22:50
記者会見で調査報告書について説明する曽我委員長(中)

記者会見で調査報告書について説明する曽我委員長(中)

 山口県周防大島町の大島商船高専で1年の男子学生=当時(15)=が2016年5月に校内で自殺した問題で、高専が設けた第三者委員会は17日、クラスメートにより22件のいじめがあったと認定した。いじめが自殺の原因と明確に結論づけた報告書をまとめ、高専に提出した。いじめに対する教職員の理解が低いなどとする問題点も指摘した。

「無関心貫く学校・教員にあきれ果てた」遺族コメント全文

 報告書によると、学生へのいじめは、入学直後の4月10日から5月20日まで続いた。同じクラスの2人が主に繰り返し、計9人が直接的に関わった。

 具体的には、3時間で無料通信アプリLINE(ライン)のスタンプ455件を送信。学生の口調を繰り返しまねるなどした。自殺直前には、寮の机の引き出しにわいせつな本を入れられ、学生は怒って投げ捨てたが、取りに行くよう命じられた。短期間にエスカレートしたいじめで、絶望感から自殺に追い込まれたと指摘している。

 また高専の対応を、事実解明に向けた分析や取り組みが議論された形跡がないと批判。再発防止策を高専機構へ報告するよう高専に要請した。

 委員長の曽我智史弁護士から報告書を受け取った古荘雅生校長は「1人の学生の生命を守れなかったことは全て学校の責任。深くおわび申し上げる」と述べた。

 遺族はコメントを公表。「ようやく真実を手にすることができた」とし、クラスメートに対して「軽はずみな言動が、相手を死に追いやってしまうという現実を受け止め、深く反省し、同じ過ちを繰り返さないで欲しい」と求めた。

 男子学生の自殺を受け、高専はいじめはなかったと報告。遺族の要望で高専が第三者委員会を設けたが、調査手法に不信を抱いた遺族が申し入れ、新しい委員会が調べていた。(川井直哉)

遺族「風化するのでは」 大島商船自殺報告書




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