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なぜ山口県が全国1位? ワクチン2回目接種率、広島県は25位

2021/9/20 22:51

 新型コロナウイルスのワクチン接種で、2回目の接種率は山口県が全国でトップを走る。同県によると、国が接種完了を目指す11月より早い10月末には県内の希望者への接種が終わる見通しだ。何が奏功しているのか―。広島県など他の自治体はどうすれば追いつけるのだろう。

【表】中国地方の新型コロナウイルスワクチン接種数(県別)

 政府のデータによると、16日時点の山口県の2回目の接種率は57・4%で全国1位。広島県は48・1%で25位だ。中国地方ではそのほか、鳥取51・2%(11位)▽島根50・1%(16位)▽岡山48・5%(23位)となっている。山口県の担当者は「早い段階から市町や関連機関と連携してきた成果」とスタートの良さを強調する。

 ▽市町間で融通、不足乗り切る

 多くの自治体がワクチン不足を訴えた6、7月に、山口県は順調に確保できた。接種の進む自治体に優先してワクチンを配分するという6月時点の国の方針の後押しを受けたためだ。進捗(しんちょく)の根拠となる接種記録の国のシステムへの登録が滞る自治体もあったが、県が市町に登録を促した。

 接種停滞の危機がなかったわけではない。山口市は7月初旬、8月以降の供給の見通しが立たないとして予約受け付けを停止。だが、県の呼び掛けで余裕のある市町がワクチンを出し合い、影響は最小限にとどまった。8月末から2週間で県内に入るファイザー社製ワクチンもその前の2週間の約1割しかなかったが、市町間の融通で乗り切った。

 ▽集団接種、受付窓口を一元化

 さらに県の集団接種会場の予約を各市町が受け付けたのも大きい。利用者にとって受付窓口が一元化され、予約の空きを探す手間が減らせる。また県内19市町のうち、岩国など7市はモデルナ社製の活用も決め、ペースを落とさずに接種を進められている。

 中でもユニークな取り組みで接種率が上がったのは光市だ。9月中には当初の目標の80%を上回る見通し。昨年12月から市と市医師会が協議を繰り返し、市内9割もの医療機関が接種に関わった。従業員5人以上の事業所を対象にした独自の職場接種も実施した。

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 広島県はどうか。広島市などは供給不足の影響を受けた。集団会場を準備したのに接種券の配布の遅れから枠が埋まらないというチグハグな状況もあった。その後、県などが大型接種会場を広げて状況は改善。8月からは県民はどこの市町でも接種できるようになった。6月下旬まで全国40位台だった接種率も今は20位台に上がってきた。

 ただ、広島県の住民からは予約の取りにくさを指摘する声も上がる。予約の受付窓口が県や市町、医療機関などさまざまに分かれているためだ。広島県の担当者は「予約は比較的取りやすくなった。県の大型接種会場なども積極的に利用してほしい」。11月末から12月初旬にかけて希望者の接種が終わるとの見通しを示す。(衣川圭) 

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