地域ニュース

【バスケットボール】新B1参入へ布石着々 攻めのドラフラ、大型補強やクラブハウス建設計画<スポーツ最前線>

2021/9/21 22:51
大型補強で昨季最下位からの躍進を目指す広島の選手

大型補強で昨季最下位からの躍進を目指す広島の選手

 バスケットボール男子Bリーグ1部(B1)の広島が今年、大型補強やクラブハウス建設計画の発表など攻めの姿勢を強めている。背景にあるのは2026年にスタート予定で、順位による降格がない「新B1」(仮称)への参入意欲だ。難関となる大規模アリーナの確保に向け、矢継ぎ早に「布石」を打っている。

 「ここを改善しない限り、26年に向けた大きなうねりにならない」。廿日市市へのクラブハウス建設計画を発表した8日、広島の浦伸嘉社長は語気を強めた。13年の創設時から専用練習場がないことを「最大のウイークポイント」と分析。数億円を費やし、来夏の完成を見込む。

 ▽人件費は1・4倍に

 最下位に終わった昨季終了後、積極的な補強でも注目を集めた。元日本代表の辻直人や昨季得点王メイヨら6人を新たに獲得。人件費は昨季の1・4倍に増える。資金面はクラブハウス建設を含め、親会社のNOVAホールディングスと稲吉正樹オーナーが全面的にバックアップした。岡崎修司ゼネラルマネジャーは「選手、チームの成長がクラブの成長につながる」とコートでの躍進を期す。

 クラブの価値向上を急ぐのは、26年から10〜18チームで始まる新B1に備えるためだ。順位による降格がない代わりに、定員5千人以上のアリーナを確保した上で▽売上高12億円▽主催試合の平均観客4千人―などの基準をクリアする必要がある。Bリーグの審査が始まるのは24年10月。実質的に審査対象となる23〜24年シーズンまで、準備期間は2年しかない。

 広島の昨季の売上高は約8億9千万円で、平均観客数はコロナ禍で50%の入場制限がされた中で20チーム中11位の1541人。新B1基準には開きがあるものの、浦社長は「コロナ禍でも営業収入は増えており、観客動員を含めて伸びしろは大きい。努力を続けたい」と力を込める。

 ▽新アリーナ難関

 「最大の難関」と位置付けるのが新アリーナだ。理想とするのは広島市中心部で8千人を収容でき、Bリーグ以外にもコンサートなど地域の総合エンターテインメントを担う施設。数百億円とも想定される資金調達に向け、自治体や県内企業の支援だけでなく、東京や海外からの投資の可能性も探る。「クラブの本気度」(浦社長)を発信し続けるのは、このためだ。

 辻も「広島にとってはこの1、2年がとても大事。個人的にも新B1で現役を終えたい」と話す。J1広島が3度の優勝など好成績を残して新サッカー場建設計画が進んだ例もあるだけに、今季以降の成績も「うねり」の重要な構成要素となりそうだ。(加納優) 

 <クリック>新B1の参入基準 2024年10月時点で定員5千人以上のアリーナを優先使用できるか、めどが立ったクラブを対象に売上高と平均観客数を審査。1次審査は「2期連続で売上高12億円、平均観客数4千人」、4次審査は「1期で売上高9億円、平均観客数3千人」など4段階の基準を設け、26〜27年シーズンから参入する10〜18クラブを決める。アリーナの確保は条件付きで28〜29年シーズンまで猶予される。 

  • 前の記事へ
  • 次の記事へ

 あなたにおすすめの記事

地域スポーツの最新記事
一覧