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「コロナにまけずガンバって!」大好きなバスにエール届け【ひと まち】

2021/9/22 22:54
バス通り沿いで自作のメッセージや絵を掲げる瑛司さん(右)紗愛さん(中)真那さん

バス通り沿いで自作のメッセージや絵を掲げる瑛司さん(右)紗愛さん(中)真那さん

 「コロナにまけずガンバって!」「おつかれさま」。広島市安佐北区の亀山小4年今野瑛司さん(9)と2年紗愛(さえ)さん(8)、1年真那さん(6)の3人きょうだいが時折、そんなメッセージをバスの絵とともに自宅近くの国道沿いで掲げている。毎日バスで通学する3人。新型コロナウイルス禍でも日々生活を支えてくれるバスの運転手たちに向け、エールを届ける。

 3人は母の睦美さん(44)と一緒に、勝木のバス停へ出かける。バス通りには、広島電鉄、広島交通、中国ジェイアールバスの3社が通る。そのたび、ねぎらいの言葉を書いた紙や、瑛司さんが会社ごとに描き分けたバスの絵を掲げる。運転手に見えるよう精いっぱい体を反らして。そして元気に手を振って。

 7月下旬、夏休みを機に始めた。きっかけは瑛司さんの強い「バス愛」だ。小さい頃から乗り物好きで、特にバスに夢中だった。一度見たバスの色、広告、車両番号などはすぐ覚え、絵にしてしまう。

 本来なら夏休みは「バスに乗って出掛けたい」が、コロナ禍でそうもいかなかった。大好きなバスを見ながら、運転手に感謝を伝えようと、妹たちと朝夕にバス通りに立ち始めた。気付いた運転手は、時折、手を上げてくれたり、ハザードランプを点灯してくれたりしてうれしくなる。

 睦美さんによると、発達障害のある瑛司さんは外出や初めて行く場所が苦手だという。それでも「バスに乗れる」との期待から、当初は抵抗感のあった小学校や療育センターにも行けるようになった。睦美さんは「イレギュラーなことが苦手な分、時間通りに来てくれるバスに安心感を覚えるようです。おかげで彼の世界が広がった」とほほ笑む。

 緑、オレンジ色、青…。小さい頃から会社ごとに描きためてきたバスの絵を手に、「運転手さんにはいつまでも頑張ってほしいです」と瑛司さん。コロナ禍が収束したら、真っ先に行きたいのは北広島町豊平という。普段通学に使っている広島電鉄のバスの終点だ。バスに乗ってなら、きっとどこまでも行ける。(高本友子) 

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