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「もうイノシシ病」家の中荒らされる離島のストレス 尾道

2021/10/22 22:01
くぎを無数に打ち込んだ手製の戸の具合を確かめる旗手さん(右)と敏信さん

くぎを無数に打ち込んだ手製の戸の具合を確かめる旗手さん(右)と敏信さん

 尾道市の離島の百島でイノシシ被害が拡大し、大半の民家が防護柵を設けて侵入を防ぐ異例の光景が広がっている。島民は金網や有刺鉄線、電気柵を駆使するが、手薄な場所から入られて建物内を荒らされる被害は絶えない。イノシシがわが物顔で島を歩き回る様子に、住民は「こっちがおりの中に住んでいるよう」と身を縮ませる。

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 「もうイノシシ病よ。ストレスで調子が悪くなり点滴も打っている」。島北部に住む旗手タヤ子さん(87)がぼやく。9月末、夜間に木戸を壊され、冷蔵庫や米袋を荒らされた。今は敷地の出入り口2カ所に、くぎを無数に打ち付けた板戸を据え付けている。倉敷市に住む息子の敏信さん(65)が帰省し、急ごしらえした。

 これまでも畑の野菜や植栽が被害に遭い、家に入られたのは2回目。今回は獣害対策用の木戸を増やしていたのに侵入されたのは衝撃的だった。敏信さんも「対策するにもお金と労力がばかにならない」と厳しい表情を浮かべる。

 百島町内会によると、民家などに関連した被害は昨年5月から今年9月末までに確認されただけで82件。民家や店舗、寺などが荒らされ、屋外に置いてある冷蔵庫や壁も壊された。

 ▽イノシシは知能が高く…
(ここまで 554文字/記事全文 1224文字)

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  • イノシシに荒らされた食料品など(旗手敏信さん提供)
  • 電気柵の効果について話し合う京泉さん(右)と住民
  • イノシシにちょうつがいを壊された民家の木戸(旗手敏信さん提供)
  • イノシシの鼻の跡が残る民家の門
  • ふすまを破られるなどイノシシに荒らされた空き家
  • 生米を食べられるなどの被害に遭った民家(旗手敏信さん提供)
  • イノシシに荒らされた冷蔵庫(旗手敏信さん提供)
  • イノシシに破られた箇所に板をはめた建物のドアと、壊された板を持つ女性
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