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まさ土の地盤もろく 海堀正博広島大大学院教授(砂防学)に聞く

2014/8/21 8:21

 広島県内には、花こう岩が風化してできた「まさ土」と呼ばれる土壌が広がっている。水を含むと崩れやすくもろい地盤だが、住宅造成が容易という特徴もある。今回の災害は、こうした造成地が山裾にあるエリアに大量の雨が降り、一気に土砂崩れを引き起こした。まさに広島特有の土砂災害と考えられる。

 1999年6月に発生した「6・29豪雨災害」でも、「まさ土」の山の斜面を造成してできた郊外の団地に被害が集中した。今回も同様のメカニズムで土石流が発生し、甚大な災害につながった可能性がある。また、住民が避難しにくい未明に大量の雨が降ったこともあり、より被害が拡大したのだろう。

 今回、大雨が降った地域周辺では、土中に多くの水分が含まれている。今後は少量の雨が降っただけでも、斜面が崩れる危険性がある。1週間以上は警戒が必要だ。

 県内は、県が指定する土砂災害危険箇所が3万2千カ所に上り、全国で最も多い。地質的な特徴が似た地域は、県内に広範囲に分布している。今回の地域だけの問題ではなく、山裾や谷あいの造成地は危険だという認識を持ってほしい。地質的にどこで起きてもおかしくない災害だ。(和多正憲)


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