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「分配」に重点、賃上げ税制強化 与党税制改正大綱決定

2021/12/10 22:45

 ▽省エネ住宅取得に支援

 自民、公明両党は10日、2022年度の与党税制改正大綱を決定した。岸田文雄首相が掲げる「分配」に重点を置き、賃上げを促す減税策を大幅に強化。住宅ローン減税は省エネ住宅の取得を促す仕組みに変えて25年末まで4年間延長する。一方、新型コロナウイルス対策で悪化した財政の立て直しに向け、税金を優遇する特例の縮小を多く盛り込んだ。負担が増すと感じる世帯や事業者は少なくないとみられる。

 自民党税制調査会の宮沢洋一会長は記者会見で、賃上げ減税強化で22年度は21年度と比べ「1千億円台半ばから後半の減収になる」とアピールしたが、実際にどの程度の企業が賃上げに踏み切るかは見えない。財務省は、税制改正に伴う全体の税収増減は「精査中」として明らかにしなかった。政府は、岸田政権の発足後初の大綱に沿って関連法案を作り、年明けの通常国会に提出する。

 賃上げ支援は23年度まで2年間限定で強化し、給与総額を前年度より3%以上増やした大企業と、1・5%以上増やした中小企業に適用する。給与が増えた分の何%を法人税から差し引くかを示す控除率は大企業は最大30%、中小は最大40%とした。賃上げや設備投資に消極的な大企業は、研究開発費などの一部を差し引く投資減税の適用外とする制度も設けた。

 住宅ローン減税は、所得税と住民税から差し引く控除率を新築、中古とも年末のローン残高の1%から0・7%に引き下げる一方、新築の減税期間は10年から原則13年に延ばす。省エネ性能に優れた住宅ほど、ローン残高の上限を高くする。

 固定資産税を軽減する特例は、住宅地は予定通り21年度で終了し、商業地は優遇幅を縮小して続ける。新型コロナ禍で売り上げが減った飲食店などに配慮した。

 航空会社が支払う航空機燃料税の特例も縮小し、高速大容量の第5世代(5G)移動通信システムの設備投資を促す減税の控除率は段階的に引き下げる。企業の交際費に関する特例は延長する。

【詳報】2022年度与党税制改正大綱<1>

【詳報】2022年度与党税制改正大綱<2>

【詳報】2022年度与党税制改正大綱<3>

【詳報】2022年度与党税制改正大綱<4>

【詳報】2022年度与党税制改正大綱<5>

【詳報】2022年度与党税制改正大綱<6>


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