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1遺体発見、死者73人に 現地対策本部は縮小

2014/9/10 0:08

新たに遺体が見つかった用水路付近を調べる警察官たち=9日午前11時45分、広島市安佐南区八木2丁目(撮影・天畠智則)

 広島市の土砂災害で、広島県警は9日、安佐南区八木2丁目の用水路で新たに1人の遺体が見つかり、死者が73人になったと発表した。行方不明の2人のうち、同区八木3丁目の西田末男さん(63)とみられる。発生から3週間となる10日は、消防、警察、自衛隊に、海上保安庁も加えた計3120人態勢で安佐南区八木地区や河川を一斉捜索し、残る不明者の発見に全力を挙げる。

 関係者によると、遺体はかっぱを着ており、西田さんの運転免許証もあったという。現場付近ではこれまでに西田さんの小型バイクも見つかっている。

 県警によると、JR可部線と市道の下を通る用水路の土砂をかき出していた作業員と警察官が、埋まった遺体を発見した。新たな遺体の発見は8月27日以来。DNA鑑定を進め、身元の特定を急ぐ。

 市災害対策本部の名簿では、もう一人の行方不明者は八木3丁目の大屋弘子さん(67)。10日午前7時から午後5時まで一斉捜索し、安佐南区八木や緑井、太田川支流の古川などの一帯に加え、ヘリコプターで太田川流域なども見て回る。

 一方、政府は9日、市役所に置いていた30人規模の非常災害現地対策本部を、現地連絡調整室へ縮小した。当面は国土交通省や農林水産省など関係省庁の17人態勢で、内閣府の尾崎俊雄参事官が室長を務める。国、県、市でまとめた復旧の工程表が計画通り進むよう県や市に助言したり、職員を派遣したりする。

 市は、緊急時の避難経路の安全を確保できたとして、同日午後4時に緑井8丁目の一部の避難勧告を解除した。対象は45世帯144人。

 9日午後9時の時点でなお安佐南区梅林、八木地区の計936世帯2372人を対象に避難勧告を継続中。安佐北区の解除地域も含め8カ所に計312世帯620人(市発表)が身を寄せている。

 また、市は寄せられた義援金のうち、第1次分として家屋の被害に遭った世帯に配る金額を一律5万円に決めた。12日から申請を受け付ける。


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