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勧告解除でも帰宅できず 県営緑丘住宅、安全調査続き不安

2014/10/18 9:25

避難勧告は解除されたが、住民の帰宅はできない状態が続いている広島県営緑丘住宅(撮影・浜岡学)

 広島市の土砂災害で安佐南区緑井、八木地区に出ていた避難勧告は17日、ほぼ全域で解除された。大きな被害が出た広島県営緑丘住宅(八木3丁目)も含まれるが県の安全度調査が続き、住民は帰宅できない。被災から間もなく2カ月。避難生活を送る住民は、将来の住まいが定まらない不安を募らせている。

 この日、仕事を休んで県営緑丘住宅に片付けに戻った会社員藤永智子さん(50)は「ここに戻ることがベストの選択。無理でも勤め先に近い八木地区に住みたい」と言う。仮住まいする中区の県営住宅の無償期間は半年間。「その後の家はどうするのか、悩んでいる」と話した。

 集会所が壊れ、入居者2人が亡くなった緑丘住宅。県は存廃について、「建物の安全性や砂防ダム建設の進み具合などをみて総合的に判断する」と説明する。決定の時期は未定としている。

 「知り合いの多い、住み慣れた場所に戻る日が近づいたと思いたい」と話すのは無職村岡平吉さん(75)。同住宅3階の部屋に被害はなかったが、今は市が借り上げた近くの民間アパートに住む。「帰宅できても雨が降るたびに避難する生活は負担が大きい。安全対策を早く進めて」と求める。別の県営住宅に引っ越しを控え、安佐南区中須2丁目の広島共立病院旧病棟に避難している無職谷口良一さん(57)は「早く腰を据えた生活をしたい」と話した。

 避難勧告が唯一残ったのは八木8丁目の一部地域。自宅に戻っている西田嘉昭さん(68)は「雨が降ると今でも怖い。集会所や道路の復旧も急いでほしい」と求めていた。(久保田剛、浜村満大)


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