地方経済

【わが社の外国人材】三島食品研究所(広島市西区) 中国出身 張卓然さん(29)

2020/2/6 22:41
商品開発に励み、海外拠点もサポートする

商品開発に励み、海外拠点もサポートする

 ▽母国工場との橋渡し役 ハラルふりかけ開発も

 白い作業着をまとい、赤しそなどの材料をビーカーに入れて調合していく。専用装置で塩分などを測り、味を確認。広島市西区の研究所で、ふりかけや、まぜご飯のもとなどの商品開発に携わる。工場の製造工程を考え、原価も計算して試作を重ねる。「ヒット商品を作りたいですね。難しいですけど」。ほほ笑みながらも言葉に力がこもる。

 大切な仕事がもう一つある。中国・大連市にグループ会社の工場があり、商品開発を手助けしている。中国向けのたれやドレッシングなどを造る現地から、電話やメールで相談が届く。「和風の味にするにはどうしたらいいか」「殺菌はどういうやり方が適しているか」…。専門外の場合は、本社の担当者に聞き取って助言を返す。

 広報マネジャーの佐伯俊彦さん(52)は「彼女は中国と日本の橋渡し役として、欠かせない存在」と目を細める。約2年前、社内で中国語を勉強するクラブをつくった。月1回ペースで、集まった10人弱に発音などを教える。仕事以外でも存在感を発揮している。

 洛陽市出身。父に留学を勧められて2008年に来日し、岡山市北区の日本語学校に通った。島根大に進み、植物や細菌など生物科学を幅広く学んだ。「食べ物が好きだし、大学での知識も生かせる」。日本の食品メーカーで働きたいと考えて15年4月、母国に工場がある三島食品に入った。

 最近は、イスラム教の戒律に沿った「ハラル」対応のふりかけの開発に携わった。今月、タイの委託工場で始まるテスト生産に立ち会う。レシピ通りに問題なく造れるか確認するためだ。海外との橋渡しは、中国以外にも広がってきた。

 夢も膨らむ。「自分の経験を生かし、中国料理のような味の新商品を開発したい」(山本和明)

 ≪会社概要≫本社は広島市中区南吉島。1949年創業。ふりかけなどの製造を手掛ける。同市など国内に3工場あり、海外は中国と米国、タイに関連会社を構える。19年12月期の売上高は143億円。従業員は420人。うち外国人は2人。


  • 前の記事へ

 あなたにおすすめの記事

わが社の外国人材の最新記事
一覧