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【マツダ100年 作品中の名車】赤の勇姿、北の大地疾走 「幸福(しあわせ)の黄色いハンカチ」(1977年公開)のファミリア

特集・関連記事2020/5/13 22:29
幸福の黄色いハンカチに登場した赤の4代目ファミリア

幸福の黄色いハンカチに登場した赤の4代目ファミリア

 ▽「大衆車で」山田監督が指定

 4代目ファミリアの赤い車体が北海道の緑の大地を駆け巡る姿が印象的な映画だ。武田鉄矢さん演じる若者が仕事を辞め、買ったばかりの愛車とともにフェリーに乗る。道中で知り合った高倉健さん、桃井かおりさんと3人で旅をする。

 妻との再会を巡って揺れる高倉さん演じる男性を描いた物語は終始、ファミリアとともに展開していく。松竹撮影所(京都市)の深沢宏常務が当時のプロデューサーに聞いた話によると、山田洋次監督が「大衆車で色は赤」と指定したという。

 初代ファミリアは1963年に売り出した。映画の公開と同じ77年発売の4代目からハッチバックを採用し、若者の注目を集めた。武田さんにとっては俳優としての出世作。ファミリアはその初々しさにもよく合っている。

 80年に発売された後継の5代目は「赤いファミリア」として記録的なヒット車となった。映画のイメージも販売を後押ししたとみられる。(村上和生)

    ◇

 マツダ車は映画や漫画、小説など多くの物語を彩ってきた。劇中を駆ける姿は新たなファンを生み、マツダの存在感を高めた。作品中の名車を随時紹介する。

 ▽若者の夢かなえる象徴 武田鉄矢さん

 今も夢中で運転した日々を思い出します。一日中撮影で乗っていました。撮影後も、スタッフと夕飯まで翌日のコースをリハーサルで走りました。当時は仮免許。助手席の高倉健さんを教官に運転した思い出もあります。

 ファミリアは若者の夢をかなえる象徴だったのでしょう。黄色が映画の重大なテーマなので、ファミリアは(対比する)赤でなければならなかったのです。出演者に黄色を身に着けた人は一人もいません。

 車は映画の中で感情を表現する道具でした。やけになったり怒ったり、私の感情のまま猛スピード、急停車と荒い運転になることがシーンごとに求められたのですが、仮免許の腕では難しく、そのたびにスタッフにお願いしていました。

 「よーい、スタート」が掛かる直前、健さんがつぶやく「落ち着いていこう」という低い声には、今も心から感謝しています。

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