地方経済

「巣ごもり」需要増、バナナに品薄感 産地で移動制限

2020/5/15
販売量が増えた田丸果実店のバナナ

販売量が増えた田丸果実店のバナナ

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、広島県内でバナナに品薄感が出ている。外出の自粛で「巣ごもり」が広がり、安くて家で手軽に食べられる果物として消費が伸びたためだ。主要産地のフィリピンで人の移動が制限され、輸入量も減った。店頭価格を上げる青果店もある。

 広島市南区の田丸果実店は通常の1・5倍の勢いで売れている。12〜13キロ入りの箱で、おおむね1日に6箱分がはける。樽井学店長は「欲しくてもこれ以上はなかなか入荷できない」と品薄を実感。客層は性別や年齢を問わず幅広く「休校で家にいる子どものために買う主婦も多い」と話す。

 悩みもある。仕入れ値は年明けに比べ約2割上がった。「店頭の価格を上げずに辛抱している」と言う。

 中区の青果店は4本入りの袋を138円と4割値上げした。店長は「仕入れ値が上がり、品薄に終わりが見えない」。普段は20〜30袋並べるが、10袋ほどしか入らないこともある。

 輸入業者でつくる日本バナナ輸入組合(東京)によると、フィリピン産は輸入量の約8割を占める。産地のミンダナオ島で新型コロナの感染を防ぐため人や物の移動が制限され、出荷が停滞。一時は昨年より約15%減る週があった。

 輸入組合は現地の生産者や輸出業者の組合に働き掛け、4月の輸入量は昨年より2%少ない水準に盛り返したが、需要に追い付かない。事務局は「安くて手軽なバナナの良さが見直されている。輸入量を増やすよう努力する」と説明する。(境信重)

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