地方経済

マツダ、夜間操業7月再開 海外向け在庫の解消進む

2020/6/19
マツダの本社宇品工場(手前)

マツダの本社宇品工場(手前)

 ▽部品メーカー歓迎 「窮地脱した」

 マツダが国内工場を通常の昼夜勤体制に戻すのは、海外向けの在庫の解消が順調に進んだことが大きい。新型コロナウイルスに伴う減産は緩和される方向で、地場の部品メーカーからは歓迎の声が上がる。ただ感染拡大の懸念は残り、生産ペースの回復には慎重な姿勢が続きそうだ。

 「一時的に膨れ上がった在庫でキャッシュフローが大幅に悪化した」。5月中旬の記者会見で古賀亮取締役はこう強調した。車を造っても売れなければ資金を回収できない。生産体制を戻す上で、在庫の削減は大前提だった。

 3月時点の在庫(中国を除く)は1年前より4万5千台多かった。多くの販売店が休んだ北米向けが特にかさんだ。マツダは週単位で在庫の変動を注視。4月には北米への輸出を18年ぶりに止めた。

 次第に販売店の再開が相次ぎ、記録的な落ち込みから持ち直す地域が出始めた。5月の販売は中国が前年に比べ31%増え、米国も1%減にとどまった。関係者によると、米国向けの在庫は想定より5週間早いペースで減っているという。

 マツダは生産体制を戻す方針を、部品メーカーに説明し始めている。広島県内の部品メーカーは早速、7月からの夜間操業を決めた。役員は「窮地は脱した。これから生産は上向く」と期待する。別のメーカーの幹部は「苦しい期間に生産を改善した成果を発揮したい」と歓迎した。工場の稼働率を高める方針の部品メーカー社長は「マツダへの供給責任を果たしていく。感染者も社内からは出さない」と気を引き締めた。

 一方、世界でウイルス感染は収束したわけではない。第2波も予想され、販売環境が再び悪化する懸念もある。マツダは在庫をにらみながら、柔軟に生産体制を対応させていくとみられる。(井上龍太郎、東谷和平) 

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