地方経済

一番の売れ筋、先導役に マツダ「ラージ商品群」にSUV

2020/10/22 7:00
新世代ラージ商品群の生産拠点となる防府工場

新世代ラージ商品群の生産拠点となる防府工場

 ▽客層開拓が不可欠

 ラージ商品群の第1弾として、CX―5に近い大きさの新型スポーツタイプ多目的車(SUV)の発売を検討しているマツダ。新型コロナウイルスの流行で世界の需要がしぼむ中、ブランド価値を高める先導役として人気のある車のタイプとサイズを選んだ格好だ。多くの消費者の注目を集める狙いもにじんでいる。

 「もうかる車を賢く生み出したい」。車両の構造を大きな車用と小ぶりな車用の2種類に分け、ラージ商品群を新設する狙いをマツダ幹部は語る。ラージ用の直列6気筒(直6)のエンジンは低燃費のスカイアクティブ―Xに加えて、開発中の新型ディーゼルエンジンにも採用する見通しだ。簡易型ハイブリッドなどの電動化技術も組み合わせ、燃費と走りの両立を目指す。

 ラージは、現行車でいえばCX―5とCX―8、CX―9のSUV3車種とマツダ6クラスが当てはまる。最量販のCX―5は2019年度に41万5千台余りを売り、世界販売の3割近くを占めた。幹部は「ラージの第1弾は大事な車。一番の売れ筋(の大きさ)からという考え方はある」と明かす。直6エンジンは大型なため、新型SUVはCX―5よりやや大きくなるとの見方もある。

 マツダは昨年秋に公表した中期経営計画で、ラージ商品群を22年度に発売する方針を示した。新型コロナの影響で、計画に盛り込んだ売上高4兆5千億円の目標の達成時期は24年度から1年先送りする一方、ラージの発売時期は堅持した。業績の改善に向けたラージの重要性が浮き彫りになっていた。

 ただ、狙い通りの拡販に結び付くかは見通せない。直6エンジンは他社ではBMWなどが高級車に搭載している。SMBC日興証券の木下寿英シニアアナリストは「これまでのマツダとは異なる客層の開拓が必要になる。ハードルは低くない」と指摘する。

 SUVは現在、海外専用車も含めて7種ある。既存の車種を残せば価格帯は広がり、消費者に多様な選択肢を示せる。一方で社内には「あまり多くの車種を抱える体力はない」との声もある。今後は展開する車種の見極めを迫られる可能性もある。 

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