地方経済
GoTo食事券、窓口のファミマで用紙切れ続出 広島県内で購入者が殺到、一部で発券中止も
新型コロナウイルス禍の影響を受けた飲食業界を支援する「Go To イート」で、プレミアム付き食事券の広島県内の発行窓口となったコンビニ「ファミリーマート」でチケットの用紙切れが続出している。23日の発売開始後に発券が集中したためで、都市部の一部の店では一時的に発行できなくなった。県のキャンペーン事務局は発行期間の延長を決めた。
東広島市内のある店は28日夕に用紙を補充したが、29日昼前になくなったという。29日には、市内26店の半数ほどで発行が止まっていた。この日、店を訪れた市内の男性(33)は「仕事が休みで来たが、買えなかった。いつになったら発券されるのか」と困惑していた。
▽還元狙いで拍車
同市はスマートフォン決済「ペイペイ」で買い物をすると最大20%のポイント還元がある独自の消費喚起策を実施中。食事券発行にも適用でき、よりお得に入手できると話題になっている。市外からも客が訪れ、用紙不足に拍車を掛けたとみられる。
市内の別の店では26日夕に用紙が切れた。男性店長(23)は「紙は普段の10倍の在庫を用意したが一気になくなった。広島市から来た客もいたようだ」と説明する。対応に追われ「本部は何をしているのか」と憤る。
広島県のキャンペーンは1万円分の食事券を8千円で売る。利用者は専用サイトで予約し、ファミマ店頭の端末で手続き後、レジで代金を支払うと発券される。食事券は1セット12枚組(千円券8枚、500円券4枚)で、上限の2セットだと24枚が発行される。
県内のファミマ店主によると、24、25日の土日に発券手続きをする客が続々と押し寄せた。広島市や呉市などでも用紙切れが相次ぎ、一部の店は端末の使用を中止した。
ファミマは広島を含む12府県で発券業務を受託しており、他府県でも用紙不足が起きている。同社広報部は「一部の店で想定を上回る発券があった。用紙の供給体制を早急に整える」とする。
▽受取期間を延長
この状況を受け、県キャンペーン事務局は、食事券の発行期間を延ばした。先行予約分は11月1日の期限を同11日に延長。第1期販売分は10月28日までに予約していた場合、申込日ごとに定められた期限を当初より10日間延ばす。29日以降の申し込みは受取期間を20日間にする。現在、県内では約4200店舗で食事券が使える。
中国地方では山口、岡山県でも食事券の販売が始まっているが、両県の販売窓口にファミマはなく、各事務局によると発券トラブルの報告はないという。(長久豪佑、堅次亮平、加田智之)
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