マツダ100年 車づくりと地域

【マツダ100年 現場は今】<上>生産 改善積み上げ、泥くさく 「100分の1秒」知恵絞る

特集・関連記事2020/12/17 23:10
自動で手元に届く電動ドライバーを取り上げ、部品を組み付ける従業員(撮影・田中慎二)

自動で手元に届く電動ドライバーを取り上げ、部品を組み付ける従業員(撮影・田中慎二)

 マツダの本社宇品第2工場(U2、広島市南区)。最量販のスポーツタイプ多目的車(SUV)CX―5が、生産ラインをゆっくり動く。ある場所で、アルミ製のアームが車体の右側からすっと伸びてきた。その場にタイミングよく立っている従業員が先端にぶら下がった電動ドライバーを手に取り、車の後部に部品を組み付ける。ドライバーを手放すと、アームが元の場所に戻っていった。

 ▽手作りの仕掛け

 必要な時に自動で器具が手元に届くこの仕掛けは昨年1月に取り入れた。特別な動力源はなく、アームはライン上の空気の流れを生かして伸縮する。作業者が歩き回らずに済むようになり、1台当たり6歩の移動を減らせた。従来必要だった、車内にドライバーをいったん置く手間も省いた。

 従業員が考案し、作業の合間に手作りした。無駄を省くこうした仕掛けは、全長1・2キロのラインに140ほど並ぶ。従業員は「からくり改善」と呼ぶ。材料費は多くが10万円以内。マツダは大手メーカーに比べて資金も人員も限られる。従業員は「100分の1秒を削る」と口をそろえる。車を組み立てる現場でいつも、いかに安く、成果を出すかに知恵を絞っている。
(ここまで 488文字/記事全文 1660文字)

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