地方経済
【インタビュー】コロナ感染で何を思った 広島マツダ 松田哲也会長
▽検査ためらわぬ空気を オープンにできる社会に
自動車販売の広島マツダ(広島市中区)の松田哲也会長(51)は昨年12月、新型コロナウイルスに感染した。既に退院し「企業として隠してうわさになるよりしっかり説明したい」と取材に応じた。「体験を伝えることで感染症への理解を深めたい」と訴えた。(井上龍太郎)
―どのような経緯で感染が分かったのですか。
12月10日に受けたPCR検査で陽性の結果が出た。会合に出るたびに自費で検査を受けるなど注意してきた。感染経路は分からない。家族をホテルに避難させ、まず家で待機した。解熱剤を飲んでも39度を超えた熱が下がらず、肺炎を併発して胸が苦しかった。14日から市内の病院に9日間入院した。治療法が確立されておらず、死も意識した。
―自身の会員制交流サイト(SNS)で感染を公表しました。なぜですか。
予定した会合やあいさつ回りを全てキャンセルしたため、感染を隠せば理由をごまかすことになる。地域で変にうわさになるより公表する方が影響は小さい。胸を張って生きたい、オープンな企業でありたいとの考えもあった。
すぐの公表も考えたが「マスクなしで15分以上会話」など濃厚接触者の定義が正しく理解されているとは言い難い。数週間前に会った人や、すれ違っただけの人も不安がる事態が予想できた。感染の可能性があった社長以下の全役員を念のため在宅勤務にするなど、防止策を尽くしてから公表した。販売面への影響もなかったように思う。
―病床での過ごし方は。
患者や医療従事者がコロナと闘う場所。パソコンのキーボードをたたく音を響かせるわけにはいかない。熱が下がっても仕事のメールは最小限にし、判断は先送りにした。経営者がいなくても仕事は回るものだ。
―感染によって考えは変わりましたか。
検査をためらわないでほしい。無症状の人が感染を広げていたら延々と増える。一方で注意しても感染は防ぎきれない。感染の事実をもっとオープンにできる社会、コロナと適切に向き合えるような「空気」が大事だと思った。
▽検査ためらわぬ空気を オープンにできる社会に 自動車販売の広島マツダ(広島市中区)の松田哲也会長(51)は昨年12月、新型コロナウイルスに感染した。既に退院し「企業として隠してうわさになるよりしっ...
中国電力ネットワーク(中電NW、広島市中区)は14日、13日の未明や夜間に東北、東京、中部、北陸の送配電4社から最大150万キロワットの電力融通を受けたと発表した。暖房需要が増え、供給にゆとりがなく...
広島県が新型コロナウイルスの新たな集中対策として、県全域で出勤者を7割減らす目標を掲げたのを受け、地場企業はテレワークの強化に動き始めた。ただ顧客対応や工場での作業など出社が必要な業務は多く「取り組...
中小企業基盤整備機構中国本部(広島市中区)は29日午後2時〜5時25分、会社に専門家を派遣して業務改善を支援する事業の活用事例を紹介する「ハンズオン支援事業大会」を広島市中区の広島県民文化センターで...
中国地方の百貨店やスーパーが新型コロナウイルス禍の中で初めて迎えた年末年始商戦は、例年より静かだった。外出自粛に加え、福袋やセールの前倒しに伴って客の来店が分散した。売り上げは減ったものの、店側には...