地方経済

マツダ、市場回復の米中で85万台目標 世界販売180万台計画 エリア別に目標、商品強化

2021/1/15 22:15

 マツダは2025年度までの中期経営計画で、世界販売180万台の目標を掲げている。米国と中国で19年度比7割増の計85万台を目指し、商品の強化や店舗の改修を進める。日本と欧州は現状維持を優先する。新型コロナウイルス禍で収益構造の弱さが浮き彫りとなっており、市場ごとに目標を明確に分けてより稼げる体質にする。

 ▽日欧は各20万台規模を堅持

 85万台の内訳は米国が45万台、中国40万台。19年度は米国が27万5千台、中国が21万2千台で、大幅な販売増が必要になる。両国とも過去10年では多くとも年30万台程度で、目標の達成は容易ではない。

 米国は最重要市場と位置付け、黒を基調とした新世代の販売店を現状の約200店から2年以内に300店にする。トヨタ自動車と建設するアラバマ州の新工場は9月にもトヨタ車から生産を開始。マツダも北米専用のスポーツタイプ多目的車(SUV)の量産で続き、15万台の年産能力が加わる。値引きを抑えてブランド価値を高める取り組みと規模の成長を並行する。

 世界最大の市場である中国では2年連続で販売が減っている。2年以内に、トヨタのハイブリッドシステムの搭載車を投入。車体の大きな「ラージ商品」も22年以降に発売し、てこ入れを図る。丸本明社長は「米国では強固な収益基盤の構築を、中国は最重要市場への成長を目指す」と話す。

 両市場は、コロナ禍の20年を底に急回復が見込まれる。英調査会社IHSマークイットは、25年の新車販売(6トン以下)を米国が20年比16%増、中国は23%増と予測。ただマツダが目指す7割増は、市場の伸びの3倍強の規模となる。

 三菱UFJモルガン・スタンレー証券の杉本浩一シニアアナリストは「米国は新型SUVやラージ商品の投入で車種を充実すれば不可能ではない」とみる。一方の中国は「車種が少なく、ハードルは高い」と指摘する。

 日本と欧州は成熟市場として、現状の20万台規模を堅持。1台当たりの利益率を高める考えだ。杉本シニアアナリストは「台数の追求は値下げにつながりやすい。稼げる基幹車種を確立し、利益を確保する視点も欠かせない」と語る。(井上龍太郎) 

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