地方経済

かんきつの皮で酢 尾道造酢がダイダイ使用 広島食工センター商品化第1号

2021/2/10 22:18
果汁を絞った後のダイダイを手に、皮を使った酢(手前中央)を説明する田中丸執行役員

果汁を絞った後のダイダイを手に、皮を使った酢(手前中央)を説明する田中丸執行役員

 尾道市の尾道造酢が、ダイダイ皮を使った酢を今春発売する。広島県立総合技術研究所食品工業技術センター(広島市南区)が開発した、かんきつの皮を酢の原料にする技術の商品化第1号になる。これまで廃棄していた皮を減らせるため、同センターは環境にも優しいとアピールする。

 皮に含まれる食物繊維「ペクチン」を酵素で分解して液状にし、原料に使えるようにした。かんきつの香りと、果皮の苦味が残るのが特徴。果汁の製造工程で濁りを分離させる技術を転用し、酵素の種類や分量を調整して技術化した。

 同社はポン酢などダイダイを使用した商品を年約1万リットル製造する。果実から採れる果汁は重量あたり約15%と少なく、皮の有効活用を歓迎する。田中丸善要執行役員(42)は「コスト削減になるだけでなく、企業として環境意識の高さも示せる」と話す。

 こした液をアルコールと混ぜ、酢酸菌で発酵させ酢にする。同社は現在2400リットル分を仕込んでおり4月ごろの発売を予定。試作段階の酢は、独特の苦味がサワーやポン酢に生かせるとして、一部の事業者が利用に前向きという。

 同センターは、かんきつの皮をペースト状に分解する技術も開発した。坂井智加子主任研究員は「酵素の調整でさまざまな質感の原料にできる。技術として広がりがある」と強調している。(神田真臣)

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