地方経済

故人との別れ、移動車で 笠岡の吉相、家族葬の需要見込む

2021/2/22 22:27
葬儀室部分を拡幅した移動葬儀車

葬儀室部分を拡幅した移動葬儀車

 墓石販売の吉相(笠岡市)は、中型トラックの後部に“葬祭場”を搭載した移動葬儀車「絆」の営業を4月から始める。市街地での葬儀の出席が困難な高齢者が多い山間部、島しょ部や、新型コロナウイルスの感染拡大などで増加傾向にある家族葬の需要を見込む。同社によると、移動葬儀車は全国的にも珍しいという。

 車両は5・5トントラックの後部に、長さは約7・1メートル、幅2・4メートル、高さ2・3メートルの特注葬儀室を載せている。葬祭時には3・7メートルまで拡幅でき、最大約16畳の空間に広がる。内部には祭壇、ひつぎ、経机、焼香台を配し、最大23人が着席できる。出入り口は後部と側面の2カ所設置。車外でも葬儀の様子を見られるようにモニター設備も搭載している。

 高齢化やコロナ禍で、山間部や島しょ部を中心に葬儀への出席が困難になっている状況を打開できないか、と同社の藤原清隆会長が移動販売車をヒントに発案。昨春から全国の特殊車両メーカーに問い合わせ、柳井市のオオシマ自工が製造を引き受けた。

 出動の際は、トイレや控室を装備したサポートカー(3月完成)も同行するため、大型トラック2台分の駐車スペースが必要となる。葬祭の基本料金は50万円。

 同社は移動葬儀車の販売も担う。販売価格は1台約5千万円。藤原会長は「故人とお別れしたいという高齢者の気持ちに応えたいと導入した。葬儀の在り方を変えるきっかけになるかもしれない」と話している。吉相Tel0865(67)6767。(谷本和久) 

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  • 車両内部。祭壇、ひつぎ、焼香台、椅子などが並ぶ
  • 葬儀室の後部とともに側面にも参列者の出入り口がある

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